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今週の為替相場、武市はこう見る

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今週の為替相場、武市はこう見る [2022年3月7日(月)]

2022年03月07日

「ウクライナ情勢」を巡り、先週もマーケットは振り回されました。

『SWIFT(いわゆる国際決済ネットワーク)からロシア排除』との報を背景に、週初よりマーケットは混乱しました。
そして週末には『ロシア軍がザポロジエ原発に砲撃』との報にて、さらに激化しています。
最終的には『(同原発は)ロシア軍が制圧』『原子炉への被害なし』との報で幾分落ち着きましたが、それでも「状況次第で大惨事」との思惑が重く圧し掛かり続けています。

一方で先週末発表された「米雇用統計」は、基本的には“強め”となりました。
「非農業部門雇用者数(+67.8万人)」「失業率(3.8%)」はいずれも事前予想を上回るなど、十分すぎる結果だったといえます。
しかし「平均賃金(前月比±0.0%/前年比+5.1%)」が伸び悩んだことで、米10年債利回りは低下傾向を見せつつあります。
「逃避資金流入」の影響が重なっていることもありますが、“リスク/金利”の双方から押し下げられている印象があり、これに引っ張られる格好で“114.647円”へと値を落とす場面が見られました。

「停戦協議」は予断を許さないだけに、まだまだ「長期化・泥沼化」の懸念を払拭するには至っていないのが実状です。
一方で「米CPI(10日)」が予定されるスケジュール感ですので、再び「米金融政策の行方」に目が向いてもおかしくないところでもあります。

もっともシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が算出する「Fedウォッチ」を見る限り、後者に関しては「0.25%利上げ」をほぼ完全に織り込んだ印象があります。
つまり「大幅利上げ(0.50%等)」への思惑がほとんどないだけに、“巻き戻し”はそれほど見られない可能性が高いということになります。
そうなると金利面から“ドル売り”が促される可能性も、相対的に“低い”と見ることが妥当ということになります。

もちろん“リスク回避→円買い”は全ての材料をなぎ倒すという破壊力を持っていますので、引き続き楽観はできそうにありません。
それでも“ドル買い”がそこまで溜まっているわけではないことを考えれば…?
「ヘッドライン(ウクライナ情勢)」に振り回される展開は変わらないと見ますが、現時点で“過度な悲観論”を振りかざす必要はないと考えたいところです。
その上で先週末にかけた動きを見る限り、どちらかといえば“下値が堅い”が前面に押し出される展開を期待したいところです。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。


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