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YEN蔵の外国為替見聞録

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米国との関係が悪化しトルコリラは下落

2019年12月20日

メキシコは19日の政策会合で政策金利を7.5%から7.25%に4会合連続で利下げ。予想通りの利下げとなりました。
メキシコペソ円は週間で0.89%の上昇となり5.781円で木曜日は終了しました。

南アフリカランドは格付け会社フィッチの格付け据え置きなどを好感してランド円は上昇し、週間で2.36%の上昇となり7.679円で木曜日は終了しました。

一方でトルコリラは下落が続いています。
18日にトルコ政府機関は7日間のスワップ、オプション、フォワードなどの外国人のデリバティブ取引に対して一定水準以下にするように規制をかけましたが、リラの下落を抑える効果はあまり出ていません。
ドルトルコリラは1ドル=5.9441リラと10月14日のリラ安を抜けて8月26日の6.0386以来のリラ安となっています。リラ円も18.335円付近と10月17日以来の安値まで下落しています。
ロシアの防衛システムの購入やシリア侵攻など米国との関係が引き続き緊張しています。
特に16日からトルコの下落が進行しています、15日にエルドアン大統領がトルコ国内空軍基地を閉鎖すると発言したことに対して、エスパー米国防相が真意を探るためにトルコ国防相と話をする必要があると語りました。
エルドアン大統領の発言は米上院がオスマントルコの時代から始まったアルメニア人殺害をジェノサイドと認定する決議案を可決したことに対する対抗措置でした。
トルコ国内の空軍基地は米国の戦略核弾頭の配備先でNATO内のロシアに対する重要な基地になっています。エルドアン大統領はレーダー基地となっているキュレジック基地の閉鎖に関しても言及しました。
それ以外にもリビアの内戦においてハリファハフタール将軍を支援するエジプト、サウジアラビア、アラブ首長国連邦などと緊張が起きています。
イスラエルからイタリアへのガスパイプラインのルートを巡る境界線の問題など、この地域において地政学的リスクの種はつきません。そのことが発展すると結局ロシアと米国とトルコを巡る関係に行き着くことになり、この図式はしばらく継続しそうです。


新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント



TRY/JPY 日足BIDチャート



チャートはトルコ円の日足です。10月17日以来の18.335円まで下落しています。サポートされて18.65付近を下抜けして下落が加速しています。ドルトルコリラが10月14日の安値5.938リラを上抜けしてさらにトルコの下落が続くのかどうかがポイントです。短期のRSIは80%を超えておりテクニカル的にはドルの買われすぎになりつつあります。
リラ円は8月26日の安値16.82~10月1日の高値19.154のフィボナッチリトレースメント38.2%戻しが18.25、10月10日の安値18.169円付近が短期的なサポートとして意識されます。
ここが維持できれば18.169~18.85のレンジがしばらく継続するのではないかと予想されます。

レート等は19日の終値までを参照にしています

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プロフィール

  • 著者近影 YEN蔵(田代岳)(えんぞう(たしろがく))
    投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。 為替を中心に株式、債券、商品、仮想通貨と幅広くマーケットをカバーして、分かりやすい解説を行っている。


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