FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

YEN蔵の外国為替見聞録

最新の記事

トルコリラの急落の原因

2020年08月07日

ドルが下落する中で新興国通貨ではドルが上昇し新興国通貨は下落しています。特に下落が著しいのはトルコリラです。
ドルトルコリラは6月以降トルコ政府の規制も効果を上げ1ドル=6.85付近で非常に安定して推移していました。ところが7月27日以降ドル買いトルコリラの圧力が高まりつつありました。それでも1ドル=7リラ付近は防衛されていました。
リラ下落の背景にはトルコ中央銀行の介入能力の限界を市場が疑い始めたことにあります。トルコ政府はリラの暴落を防ぐために8月4日に翌日物レートを1050%まで引き上げましたが結局通貨防衛の効果はありませんでした。
トルコリラをショートにしている投資家は通常のスポット取引(直物)なら2日後に決済しなければならないのですがショートポジションを継続するにはスワップでトルコリラを借りてこなければなりません。そうなるとスワップの借入金利を1050%にすることでショートポジションの継続を断念させるために塚防衛のためにこのように借入金利を引き上げます。
8月4日に発表されたIMFのExternal Sector Report 2020によるとトルコの介入の能力に疑問を呈しています。
レポートによると2020年初頭にリラに対して圧力がかかっている。5月半ばの時点で外貨準備は220億米ドルに減少し純国際準備は150億米ドルに減少していると評価しています。
現状では対外債務と短期資金などに依存しているが、中期的には準備金を大幅に積み上げる必要があると評価しています。
このレポートが影響を与えたのかもしれませんが、IMFが介入資金の枯渇を指摘したことでドルトルコリラは5日に1ドル=7リラを完全に上抜けし6日は7.3リラまで上昇しています。


新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント


【トルコリラの予想】

ドルトルコリラは6.9687オープン、7.2452クローズで3.97%の上昇、リラ円は15.122円オープン、14.48円クローズで4.25%の下落となりました。
ドルトルコリラは5月7日の高値7.2688を上抜けして7.3105付近まで上昇しました。7.2688まで上昇後の安値6.6875起点のフィボナッチ・エクステンション2.618倍が7.31でそのレベルがレジスタンスとして機能しています。ここが上抜けしてしまうと3.618倍は7.5リラになります。
ここまでくるとトルコ当局の通貨防衛姿勢が問われます。まずは政策金利の引き上げが必要です。これをエルドアン大統領の反対を押し切って決断できるかどうか。それと外貨準備が枯渇していますからスワップ協定等で介入資金を調達できるかどうか、ここら辺の通貨防衛策を講じなければリラの下落は止まらず、7.3を抜ければ7.5リラまで下落する可能性もあります。

TRY/JPY 日足BIDチャート

リラ円は5月7日の安値14.611円を下抜けしました。6月2日の高値16.239起点のフィボナッチ・エクステンション1.618倍が14.56付近で今回の安値とほぼ一致します。ここを下抜けすると2.618倍が13.81円付近となります。
戻りの目途はここまでサポートしていた14.90円付近が当面のレジスタンスとなるでしょう。


【南アランドの材料と予測】

ジョンズホプキンズ大学のHPによると南アフリカの感染者数は529,877名となり世界で5位となっています。感染拡大による経済減速が引き続き南アフリカの下落材料になっています。

ZAR/JPY 日足BIDチャート

ドルランドは17.0731オープン、17.548クローズで2.78%の上昇、ランド円は6.186円オープン、6.048円クローズで2.23%の下落となりました。
ドルランドは16.35付近がサポートし17.43付近に上昇しています。一目均衡表の雲の下限が17.10付近、上限が17.75付近に位置し当面このレンジが想定されます。


【メキシコペソの材料と予測】

ドルメキシコペソは22.2772オープン、22.3714クローズで0.42%の上昇、ペソ円は4.734円オープン、4.723円クローズで0.23%の下落となりました。
7月30日に発表された第2四半期のメキシコのGDPは前期比17.3%、前年同期比18.9%減少となり過去最大の落ち込みとなりました。メキシコ中央銀行の見通しでは今年のGDPは8.5~10.5%の減少を予測しています。
メキシコはインフレ率に対して政策金利が5%でまだ利下げ余地があり14日の政策金利発表が注目されます。
ドルメキシコペソは21.85付近がサポートし一目均衡表の雲の下限が22.53、6月の戻り高値の23.22付近が短期的なレジスタンスとなり22~23ペソのレンジが当面予想されます。

MXN/JPY 日足BIDチャート

ペソ円も4.62円付近がサポートとして機能しており一目均衡表の雲の上限が4.8円付近で4.62~4.8円のレンジが継続しています。
減速する経済、利下げ観測はペソの下落材料になりますが原油高などはサポート材料となりペソはレンジ内の動きが予想されます。

このページの先頭へ

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 YEN蔵(田代岳)(えんぞう(たしろがく))
    投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。 為替を中心に株式、債券、商品、仮想通貨と幅広くマーケットをカバーして、分かりやすい解説を行っている。


FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意

FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意
パートナーズFX、パートナーズFXnanoおよびCFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格とには差額(スプレッド)があります。

取引手数料は無料です。ただしパートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの受渡取引に限り、1通貨単位あたり0.10円の手数料をいただきます。

パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの建玉必要証拠金金額は原則、一般社団法人金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額とします。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。

CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。 国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.75%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,750円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会

このページの先頭へ