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YEN蔵の外国為替見聞録

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新興国市場に過去最大の資金流入

2020年12月04日

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新興国市場に過去最大の資金流入

報道によるとIIF(国際金融協会)が発表した11月の新興国への資金流入は765億ドルと過去最大規模に膨らみました。新興国株式の買い越しが398億ドル、債券の買い越しが367億ドルといずれも過去最大に膨らみました。
ワクチンの開発が進み投資意欲が加速し先進国の株価が上昇していますが、資金が新興市場にも振り分けられています。資金は中国、インドなどのアジア諸国や、南アフリカ、トルコなどにも資金が流入しています。これらの資金流入が新興国通貨の上昇を招いています。


【南アフリカランドの材料と予測】

12月1日に発表された南アフリカの製造業PMIは52.6と前期の60.9から急低下しました。3日に発表されたHSBC全体経済PMIも前月の51から50.3に低下しました。1日に発表された11月の国内自動車販売は39320台と前月の38710台から増加しました。前年比で-25.4%から-12%に改善しました。景況感は低下する中で少し明るい兆しも出てきています。

USD/ZAR 1時間足BIDチャート

ドルランドは11月26日に15.0894ランドまで下落後に12月1日に15.4835ランドまで上昇し再び15.1374ランドまで下落しています。ドルランドの下落が続いていますが、日足で見るとRSIがダイバージェンシー、MACDも底打ち気味です。下落トレンドは続いていますが節目の15ランド付近がサポートとして機能しており、15~15.70のレンジを予想します。

ZAR/JPY 日足BIDチャート

ランド円は6.71円付近が50%戻し(7.815~5.95円)に当たり、ここがサポートされ61.8%戻しの6.977円付近とのレンジになっています。RSI、MACDを見るとやや高値圏を示す動きになっていますが、6.7円付近がサポートされれば6.7~7円のレンジを予想します。


【トルコリラの材料と予測】

30日に発表された7~9月期のGDPは前年同期比6.7%となり4~6月期の-9.9%から2期ぶりのプラス成長となりました。プラス成長になった理由は国営銀行を中心とした融資の増加でした。政府のコロナに対する経済対策の一環で融資は30%増加しました。
銀行が住宅ローンと自動車ローンの金利を引き下げたことで住宅と自動車の販売が増加しました。ここはエルドアン大統領が金利引き上げをけん制したことの効果でしたが、先月の利上げで住宅ローン、自動車ローンの金利が上昇すれば消費にも影響を与えますから、トルコ経済のどれだけブレーキがかかるかを見極めたいと思います。
そのうえトルコは12月1日からコロナ対策として平日夜間と週末の終日を原則外出禁止とする措置をはじめ、このことも経済に悪影響を与えます。

USD/TRY 4時間足BIDチャート

ドルトルコリラは8.575リラまで上昇後に利上げによって7.4879リラまで下落しました。
その後このレンジの50%戻しである8.03リラ付近まで反発しましたがこのレベルがレジスタンスとなり7.74リラ付近に下落しています。7.48~8.03リラのレンジを予想します。
リラ円は11.999円と史上最安値まで下落後に13.829円まで上昇しましたが、その後このレンジの50%戻しの12.92円まで下落しました。
この5%5戻しの12.90円がサポートされれば12.90~14円のレンジを予想します。

TRY/JPY 4時間足BIDチャート

リラ円は11.999円と史上最安値まで下落後に13.829円まで上昇しましたが、その後このレンジの50%戻しの12.92円まで下落しました。
この5%5戻しの12.90円がサポートされれば12.90~14円のレンジを予想します。


【メキシコペソの材料と予測】

30日にメキシコ政府は総額2286億ペソ(約1兆1900億円)のインフラ投資計画を公表しました。メキシコは10月上旬に2973億ペソのインフラ投資計画の発表した直後で両インフラ投資計画はGDPの2.3%に当たり40万人ほどの雇用確保が期待されるとの観測もあります。
報道によるとこの計画の発表時にロペスオブラドール大統領は、来年の1~3月に経済はコロナ流行前の水準に回復すると発言しています。一方でメキシコの金融機関は経済成長に関してはそれほど楽観的な見通しではありません。今後この経済対策がどれだけ経済をサポートできるか注目ですが、ペソは堅調に推移しています。

USD/MXN 1時間足BIDチャート

ドルペソは19.8515ペソまで下落し安値を更新しています。節目の20ペソを割れてここまでくると下値のめどは上昇前の安値18.5237ペソまででありません。短期的なレジスタンスとしては20.25ペソ付近が予想されます。ここを上抜けするまでは下落トレンド継続とみています。

MXN/JPY 日足BIDチャート

ペソ円は6円から4.22円のレンジの50%戻しの5.12円付近がサポートされ5.25円のレンジで推移しています。5.12円付近がサポートできれば5.12~5.22(61.8%戻し)のレンジを予想します。

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プロフィール

  • 著者近影 YEN蔵(田代岳)(えんぞう(たしろがく))
    投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。 為替を中心に株式、債券、商品、仮想通貨と幅広くマーケットをカバーして、分かりやすい解説を行っている。


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