新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【次回の金融政策発表が注目される】
15日に発表されるトルコ中央銀行の金融政策発表が注目されます。市場予想では主要政策金利の1週間物レポレートは19%に据え置かれる予定です。
5日に発表された3月トルコの消費者物価指数は前年比16.19%と前月の15.61%、予想の16.11%を上回りました。
医療、教育、外食などがコロナの封鎖措置解除を受けて前月比で上昇しました。前年比ではエネルギー価格、輸入価格が上昇し輸送価格は25%ほど上昇しました。輸入価格の上昇はリラ安の影響も受けていると思われます。
カブジュオール・トルコ中銀総裁は引き締め策を迫られますが、エルドアン大統領の手前、就任してすぐに引き上げも難しく据え置きが予想されています。
しかしリラ安による輸入価格の影響もあり物価上昇が止まらなければトルコ中央銀行は難しいかじ取りを迫られます。
USD/TRY 1時間足BIDチャート
今週のドルトルコリラは8.1480でスタートし8.1317付近で推移し0.2%の下落となっています。8.07付近がサポートとなり高値圏で小動きになっています。8.2付近が短期的なレジスタンスになっていますがトルコ中央銀行と政府に対する不信感から8割れもかたく、来週の政策委員会までは8~8.3のレンジを想定します。
TRY/JPY 1時間足BIDチャート
リラ円は13.792円まで上昇後に13.339円まで下落しています。13.339円が短期的なサポートとなっていますが、13.50もレジスタンスとなり狭いレンジで推移しています。13.339が下抜けすれば1日安値13.287,13.50を上抜けすれば5日の高値13.605円付近への上昇を予想します。
【ランドは堅調に推移】
4月1日に発表された国内自動車販売は31.8%と大きく増加しました。また製造業PMIも57.4と前回の53から急回復しました。ここのところ強い経済指標も出始めており南アフリカ経済が底打ちしつつあるのかもしれません。
南アフリカの2020年10~12月期の国際収支の中で貿易収支が改善しています。2019年ごろから改善の兆しはあったのです10~12月期は黒字が過去最大規模まで増加しました。
輸出の拡大もあるのですが国内景気の低迷で輸入が減少したことが貿易収支の改善に寄与しました。後ろ向きな貿易収支の黒字拡大ですが、とはいえ貿易収支の改善は南アフリカの金融市場には好材料で、為替が安定する要因にもなっているものと思われます。
USD/ZAR 1時間足BIDチャート
ドルランドは一時14.4369と2月24日の14.3863以来のドル安ランド高まで下落しました。その後反発していますが14.60付近が短期的なレジスタンスとなっており、ここが上抜けできないと14.43~14.60のレンジを予想します。
ZAR/JPY 1時間足BIDチャート
ランド円は上昇が続き一時7.604円まで上昇し12月30日の高値7.815円に迫っています。7.604円まで上昇後7.527円まで下落していますが依然として高値圏で推移しています。7.5円付近が短期的なサポートになっており、ここが維持されれば7.5~7.6円のレンジ、下抜けした場合は上昇前のレジスタンス7.42円付近への下落を予想します。
【堅調なメキシコペソ】
ドルメキシコペソは堅調に推移しています。
8日に発表された3月の自動車生産台数は30万3545台となり前年同月比13%増加しました。30万台を上回るのは昨年11月以来で、米南部の寒波によるメキシコへの電力供給不足などで生産が落ち込んだ2月からは27%増加しています。
今週IMF(国際通貨基金)が発表した世界経済見通しでメキシコの今年の成長率を1月の4.3%から5%に引き上げました。2022年の予想も2.5%から3%に引き上げました。
IMFの経済予測はヘッジファンドなども注目しており、マクロの経済分析に利用されています。
自動生産の増加やIMFの経済見通しなど好調な数字がペソを高の材料になっている模様です。
USD/MXN 日足BIDチャート
ドルメキシコペソは20.0548まで下落しています。日足一目均衡表の20.40付近がレジスタンスになっており、ここを上抜けできないと2月11日の安値19.8955付近への下落を予想します。ペソ高は継続と思われます。
MXN/JPY 日足BIDチャート
ぺソ円は2日に5.456円まで上昇後に5.402円まで下落しましたが、短期的には5.4円付近、一目均衡表の転換線が位置する5.36円付近がサポートとなっています。ここが維持されれば上昇トレンドは継続と思われます。