新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【米長期金利の上昇でリラ安に】
トルコ中央銀行は5月6日に政策金利を19%に据え置きました。4月に発表されたインフレ報告書ではインフレの目標である5%の実現があるまではインフレを上回る水準で政策金利を維持すると宣言しています。そうなるとインフレ率が低下するまでは現状維持が続く可能性があり、今後トルコのインフレ率発表の6月3日、7月5日、8月3日が注目されます。
現状ではトルコ中央銀行はインフレを抑えるスタンスを続けていますが、米長期金利が上昇したことで新興国全般から資金流出、特にトルコリラは下落が続いて言います。
USD/TRY 日足BIDチャート
ドルトルコリラは13日に8.5052リラまで上昇しリラの最安値まで達しました。8.35付近に一目転換線、8.25に基準線が位置し短期的なサポートになっています。米長期金利の上昇が続けばリラ安が継続するものと思われます。
TRY/JPY 日足BIDチャート
リラ円は4月29日に13.337円まで上昇しましたが、その後は下落トレンドとなり12.875円まで下落しています。一目均衡表の転換線が13.042円、基準線が13.122円に位置し、ここがレジスタンスになっています。4月26日の安値12.686円への下落トレンド継続と予想します。
チャートは日足、一目均衡表、MACD、RSI、DMIです。
【ランドは堅調の動きが継続】
先週末に予定された格付け会社ムーディーズの南アフリカに対する格付け見直しは延期となりました。ムーディーズの南アフリカの格付けはBa2で投機的となっているので、ここからの格下げがどれだけマーケットに影響を与えたかわかりませんが発表が延期になったことでランドは買われました。
USD/ZAR 日足BIDチャート
しかし5月11日に1ドル=13.942ランドまでドル安ランド高となりましたが、その後は米長期金利の上昇を受けて14.1889ランドまで上昇しています。
一目均衡表の転換線が14.2380,基準線が14.3090に位置し、このレベルが短期的なレジスタンスになっていますここが抜けなければ13.942~14.3090のレンジ、上抜けする場合は5月4日の高値14.5389ランド付近への上昇を予想します。
ZAR/JPY 日足BIDチャート
ランド円は12日に7.812円の高値まで上昇しました。昨年12月の高値が7.815円なので、このレベルを抜けられるか短期的なレジスタンスになっています。一目均衡表の転換線が7.658円、基準線が7.627円に位置し、このレベルが短期的なサポートとなっています。ここがサポートできないと5日の安値7.508円付近への下落を予想します。
チャートは日足、一目均衡表、MACD、RSI、DMIです。
【メキシコペソは上昇トレンド継続】
5月13日にメキシコ中央銀行は政策金利を4%に据え置きました。全会一致の決定で2会合連続の据え置きとなりました。
メキシコ中央銀行のインフレターゲットは3%±1%ですが、4月の消費者物価指数は前年同月比6.08%で2か月連続で目標を上回りました。
4月の物価上昇率は2017年12月以来の高い伸びで、変動の激しいエネルギー、農産品を除くコア指数も4.13%と3月の4.12%に続いて2か月連続の4%超えとなりました。
メキシコはここまで物価が安定していたために、コロナ下での成長を支えるために連続利下げしてきましたが、物価上昇が続くようであれば利上げが考えられる局面になった可能性があります。
USD/MXN 日足BIDチャート
ドルメキシコペソは11日に19.8175ペソまで下落しペソ高となりましたが、20.1493ペソまで反発しています。4月20日の安値19.77ペソ付近がサポートレベルとなり上昇が予想されます。4日の高値20.3177ペソ付近、そこを上抜けすれば一目均衡表の雲の下限が位置する20.66ペソ付近への上昇を予想します。
MXN/JPY 日足BIDチャート
ペソ円は10日に5.475円とコロナ後の高値まで上昇しました。4日の安値5.364円付近が短期的なサポートとなり、ここが維持されれば上昇トレンドは継続と予想します。
チャートは日足、一目均衡表、MACD、RSI、DMIです。