新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【強い数字が出てきたトルコ経済】
5月11日に発表されたトルコの3月鉱工業生産は前年比16.6%と2月の8.9%、予想の12.5%を上回りました。耐久財が29.8%、テクノロジー関連が26.7%、資本財が21.2%上昇など広範囲に生産が上昇しました。
3月の小売売上高は前年比19.2%増加と2月の4.7%増加から大きく上昇しました。感染拡大が落ち着いてくる中でトルコ経済が堅調に推移しています。
今週はラマダン明けになりますが、トルコはコロナの感染が続く中で夜間外出禁止などが続いており、感染拡大を抑えながらの経済運営になっています。
USD/TRY 日足BIDチャート
ドルトルコリラは8.3618~8.4412リラのレンジで推移しています。依然としてドル高リラ安が続いておりドルの高値圏で推移しています。20日移動平均線が8.3024リラ、一目均衡表の基準線が8.2515リラに位置し短期的なサポートとなっています。ここが維持すれば8.25~8.51リラのレンジ、下抜けした場合は60日移動平均線の8.0414リラ付近への下落を予想します。
TRY/JPY 日足BIDチャート
リラ円は20日移動平均線の13.09円,一目の基準線の13.11円付近が短期的なレジスタンスとなり下落が続いています。
4月25日の安値12.686~13.11円のレンジを予想します。
チャートは日足、5日移動平均線、20日移動平均線、60日移動平均線、一目均衡表、MACD、RSI、DMIです。
【ランドは上昇トレンド継続】
19日に発表した南アフリカの4月のCPIは前年比4.4%と3月の3.2%から上昇が加速しました。品目別では輸送費が10.6%、食品価格が6.3%、アルコール・タバコが4.8%の上昇となりました。
物価上昇率は南アフリカ中央銀行のインフレ目標の3~6%の中に納まっています。原油価格の上昇によって輸送費が上昇しました。
ワクチン接種の遅れや緊縮財政の中で政策金利は景気対策として低位に据え置かれています。しかし消費者物価の上昇で実質金利はマイナスになっており、今のところ海外投資家の資金流出は起こっていませんが、今後は政策金利の利上げ議論も起こってくるのではないかと思われます。
そのような中で20日に南アフリカ中央銀行の会合では主要政策金利のレポレートを3.5%に据え置きました。
USD/ZAR 日足BIDチャート
ドルランドは5月11日に13.9421ランドまで下落しドルの安値ランドの高値を示現しました。その後戻り高値は14.1761ランドでランドは堅調に推移しています。
20日移動平均線が14.1745ランド、一目の基準線が14.2380ランドに位置しこのレベルがレジスタンスとして機能しています。ここが抜けなければランド高は継続と思われます。
ZAR/JPY 日足BIDチャート
ランド円は先週7.812円まで上昇し、2019年12月の高値7.815円に迫っています。ここが抜ければ2019年4月の高値8.047円を目指す動きを予想します。
20日移動平均線が7.68円、一目の基準線が7.657円に位置し、ここがサポートすれば上昇トレンドは継続、下抜けした場合は5月4日の安値7.50円付近への下落を予想します。
チャートは日足、5日移動平均線、20日移動平均線、60日移動平均線、一目均衡表、MACD、RSI、DMIです。
【ペソは金利据え置き後は高値圏で推移】
前回も書きましたが13日にメキシコ中央銀行は政策金利を予想通り4%に据え置きました。
直近に発表された4月のCPIは6.08%となり2か月連続でメキシコ中央銀行のインフレターゲットの3%±1%を上回りました。また3月3日に発表された四半期インフレ報告書のインフレ見通しも大きく上回りました。しかし声明文では最近発表されたインフレ率、コアインフレ率はインフレ報告書の予想値を上回っているが、2022年の四半期からは3%の目標に落ち着くと期待されると述べました。
前年にコロナの完成の影響で物価が低下していた分が影響する物価上昇もありますが、メキシコ中銀としてこの段階では物価上昇は一時的と判断して、金融政策の調整にはまだ積極的ではないようです。
USD/MXN 日足BIDチャート
ドルメキシコペソは18日に19.7088ペソまでドル安ペソ高となりました。一目の転換線が19.9561ペソ,20日移動平均線が19.9740ペソ、基準線が20.0133ペソに位置しこのレベルが超えなければペソ高のトレンドは継続と予想します。このレベルが上抜けした場合は60日移動平均線が20.1449ペソ、一目の雲の下限が20.2769ペソに位置しこのレベルまでの反発を予想します。
MXN/JPY 日足BIDチャート
ペソ円は14日に5.528円まで上昇しましたが5.47円付近で推移しています。20日移動平均線が4.52円、一目の基準線が5.446円に位置し、ここが短期的なサポートとして機能しています。ここが維持できれば再び5.528円を試しに行きと予想します。このレベルを下抜けした場合は60日移動平均線が位置する5.376円付近への下落を予想します。
チャートは日足、5日移動平均線、20日移動平均線、60日移動平均線、一目均衡表、MACD、RSI、DMIです。