新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【トルコリラ最安値更新】
31日に発表されたトルコの第1四半期のGDPは前年比7%増となり予想の6.7%を上回りました。小売売上、輸出などが好調で、感染抑制がそれらの成長の妨げにはなりませんでした。
1日にエルドアン大統領は国営テレビTRTハーバーのインタビューで「中央銀行の総裁とも話したが金利を下げる必要がある。7~8月に金利が低下し始める必要がある」と述べました。
金利を引き下げれば投資の負担が軽減され、金利も下がると述べています。
USD/TRY 1時間足BIDチャート
エルドアン大統領の発言を受けてリラは大きく下落し、1ドル=8.746リラと最安値まで下落しました。リラ円も12.25円まで下落しました。
中央銀行の独立性が維持されない中で利下げが行われる可能性が高まりリラは弱い状況が続くでしょう。8.56リラ付近がサポートととなり、前回高値の8.74リラを上抜けすれば9リラ付近への上昇を予想します。8.56リラを下抜けすれば8.45リラ付近への下落を予想します。
TRY/JPY 1時間足BIDチャート
リラ円は12.25円まで下落後に12.788円まで反発しましたが、そのレベルがレジスタンスとなり12.60円まで下落しています。12.60が週間ピボットでもあり、ここが維持できれば12.60~12.88円のレンジ、下抜けした場合はピボットのサポートの12.26円付近への下落を予想します。
チャートは時間足、一目均衡表、MACD、RSI、ADX
【8円台に上昇したランド円】
1日に発表された5月の製造業PMIは57.8と前月の56.2から上昇しました。雇用を除く4つの指数が景気の分岐点の50を上回りました。南アフリカは感染対策で5月30日からロックダウンを強化しており、これと電力不足で製造業が今後抑制される可能性が高いようです。
第1四半期の失業率は32.6%と前期の32.5%を上回り過去最高となりました。失業者数は724.2万人となり、特に建設業が8.7万人の雇用減少となり長期にわたって低迷しています。
感染拡大と雇用はすぐれませんが製造業の景況感は好調でランドも堅調に推移しています。
USD/ZAR 1時間足BIDチャート
ドルランドは1ドル=13.4879ランドまで下落し、2018年の13.0810ランド以来のドル安ランド高になっています。下値の目途としてはこの13.0810になります。
短期的には13.64ランドまで反発し、一目均衡表の雲と週間ピボットの位置する13.65ランド付近が重要なレジスタンスとなり、ここが上抜けできないとランド高継続、上抜けした場合はピボットのレジスタンス1が位置する13.80ランド付近への上昇を予想します。
ZAR/JPY 1時間足BIDチャート
ランド円は8.136円まで上昇し2019年2月の8.229円に迫っており、このレベルが次のターゲット、そこを抜けると週間ピボットの8.25円、2018年12月の高値8.346円がターゲットになります。
短期的には8.05円付近が週間ピボットでサポートとして意識されますが、ここを下抜けした場合は8円付近への下落を予想します。
チャートは時間足、一目均衡表、MACD、RSI、ADX
【6日の選挙が注目】
6日に行われる中間選挙が注目されています。連邦議会、州知事15名、32州の地方議会、30州の自治体首長が選出されます。
メキシコは二院制で上院と下院に分かれています。上院が6年、下院が3年の任期で下院は500議席、300議席は32州の代表となります。下院議員の60%一般投票、残りは5つの選挙区ごとの政党の得票数で分配されます。
今回は2024年の大統領再選を目指すロペス・オブラドール大統領の今後が試されます。大統領率いるMORENA(国民再生運動)が優勢で今のところは連立で過半数を維持するであろうと予想されています。
USD/MXN 日足BIDチャート
ドルペソは19.70ペソ付近がサポートされ20.3177のレンジで推移しています。メキシコは堅調に推移しており高値圏でのレンジが予想されます。
MXN/JPY 日足BIDチャート
ペソ円は一目の基準線が位置する5.446円付近がサポートとなっており、ここが維持できれば上昇トレンド継続。下抜けした場合は一目の雲の位置する5.4円付近への下落を予想します。
チャートは日足、一目均衡表、MACD、RSI、ADX