新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【中銀のタカ派姿勢で堅調なリラ】
29日にトルコ中央銀行は四半期インフレ報告書を発表しました。2021年末のインフレ見通しを12.2%から14.1%に引き上げ、2022年末の予想も7.5%から7.8%に引き上げました。エコノミストの予想に比べると低い予想となりました。
カブジュオール中銀総裁はインフレは夏ごろに振れが大きくなる可能性がある。金融政策は引き締められているため上昇を防ぐことが可能と述べました。
中銀はトルコリラの押し上げを目指しており、外貨準備の増強に努めていると述べました。またインフレ率が低下するまで断固として引き締めスタンスを維持するとタカ派的な姿勢を強調しました。
USD/TRY 日足BIDチャート
ドルトルコリラは6月25日に1ドル=8.7989リラまで上昇後に8.4530リラ付近までドル安リラ高が続いています。
インフレ報告の発表後にリラ高が進み6月15日以来のドル安リラ高水準まで下落しています。8.4リラ付近に一目均衡表の雲の下限が位置し、ここが短期的なサポートとして意識されます。ここが維持されれば8.4~8.6リラのレンジ、下抜けした場合は6月11日の安値8.28リラ付近への下落を予想します。
TRY/JPY 日足BIDチャート
リラ円は25日移動平均線が12.81円、一目の雲の下限が12.78円、基準線が12.75円に位置し12.80円付近が短期のサポートとして機能し12.92円付近まで上昇しています。このレベルが維持できれば6月11日の高値130.208円付近への上昇を予想します。
チャートは日足、一目均衡表、25,50日移動平均線、RSI、MACD、ADX
【暴動がランドの重しに】
22日に南アフリカ準備銀行は主要政策金利のレポレートを3.5%に据え置きました。決定は全会一致となり、ズマ大統領の収監に抗議するデモを発端とした暴動で景気回復の遅れの恐れを懸念した決定のようです。
南アフリカ準備銀行の据え置きを受けてランドは弱含み一時1ドル=15ランド付近までドル高ランド安が進みました。
ハニャホ中銀総裁は、暴動で投資家信頼感と雇用創出に長期的な影響が及ぶ可能性があると指摘しました。暴動は南アフリカ経済に悪影響を与え第1四半期の力強い成長が相殺される恐れもあると警告しました。暴動もランド安の原因になっています。
USD/ZAR 日足BIDチャート
6月7日に1ドル=13.3891ランド付近までドル安ランド高が進みましたが、その後は6月16日のFOMC後のドル高の流れが加速し14.986ランドまで上昇しました。15ランドレベルに250日移動平均線が位置し節目の15ランドが短期的なレジスタンスになり14.58ランド付近に下落しています。14.50に25日移動平均線、一目均衡表の基準線が位置し短期的なサポートになっています。ここが維持されれば14.50~15ランド、抜ければ50日移動平均線の位置する14.35ランド付近への下落を予想します。
ZAR/JPY 日足BIDチャート
ランド円は6月7日の高値8.162円から下落トレンドとなり7月26日に7.343円まで下落しました。そこから反発し7.525円付近で推移しています。7.25円に250日移動平均線が位置し、ここは長期的なサポートレベルとして意識されます。
25日移動平均線が7.596円、一目基準線が7.61円、50日移動平均線が7.653円に位置し、このレベルが短期的なレジスタンスとして意識されます。ここを上抜けすれば一目の雲下限が位置する7.83円付近への上昇を予想します。
チャートは日足、一目均衡表、25,50日移動平均線、RSI、MACD、ADX
【ペソは上昇トレンド継続中】
23日に発表された6月のメキシコ消費者物価指数は前月比0.37%と前回の0.34%、予想の0.27%を上回りました。前年比では5.75%と予想の5.65%を上回りましたが前回の6.02%からは低下しました。
23日に発表された5月の小売売上高は前月比0.6%、前年比29.7%とそれぞれ予想の0.3%、28.7%を上回りました。
消費の増加が30日発表のGDPに影響を与えるか注目されます。
USD/MXN 日足BIDチャート
ドルメキシコペソは21日に20.2407ペソまで上昇後に19.85ペソ付近で推移しています。20.20ペソ付近に一目均衡表の雲が位置し、ここが短期的なレジスタンスとして機能しています。
6月25日の安値19.69付近が短期的なサポートとなり19.69~20.20ペソのレンジを想定します。
MXN/JPY 日足BIDチャート
ペソ円は6月24日に5.619円まで上昇後に7月20日に5.413円まで下落しましたが再び5.52円付近まで上昇しています。
5.4円付近がサポートとして機能しており、ここが維持できれば上昇トレンドは継続5.4~5.6円のレンジを予想します。
チャートは日足、一目均衡表、25,50日移動平均線、RSI、MACD、ADX