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YEN蔵の外国為替見聞録

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リスクオフの流れで新興国通貨も軟調

2021年08月20日

新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント

【エルドアン大統領の圧力に耐えられるか】

8月12日にトルコ中央銀行は政策金利の1週間物レポレートを19%に据え置きました。こちらも先週書きましたが、もう少し掘り下げてみたいとおもいます。
声明文は前回会合の声明文と同じものでした。現在の引き締めスタンスはインフレ報告書の予測経路の顕著な低下が確認されるまで断固として維持されるとタカ派的姿勢を維持しました。
7月のインフレ率は18.95%と前月から上昇し、商品価格の上昇や公共料金の引き上げの影響を受けています。またコロナ感染拡大でバカンスシーズンの観光需要が期待できず経常収支の改善が難しいかもしれません。
以前からエルドアン大統領は8月までの利下げ要求をしていましたが、現状のインフレ率を考えると利下げは難しい状況です。市場にタカ派的なサインを出しけん制しつつ、エルドアン大統領の利下げ要求を何とかかわせるのか、トルコ中央銀行にとっては難しいかじ取りが続きます。

USD/TRY 1時間足BIDチャート

ドルトルコリラは8月12日の据え置きを受けて8.6782リラから17日に8.3835リラまでドル安リラ高となりました。ただ直近FOMCの議事要旨の発表や世界的なリスクオフの流れを受けて8.5483リラまで上昇しています。8.5リラが短期的なサポートとなり、ここが抜けないと8.5~8.6リラのレンジ、下抜けすれば8.4リラ付近への下落を予想します。

TRY/JPY 1時間足BIDチャート

リラ円も12.7円から17日に13.025円まで上昇しましたが直近は12.845付近で推移しています。12.80円が短期的なサポートとなり、ここが維持できれば12.80~13円のレンジ、下抜けすれば12.70円付近への下落を予想します。


【下落トレンドが続くランド】

南アフリカはズマ大統領の収監に抗議するデモの激化が暴動に発展、新型コロナウイルス感染拡大の悪材料が加速しランド売りの材料になっています。
南アフリカ準備銀行は7月の会合で政策金利の水準見通しを引き下げました。また18日に発表された南アフリカの7月のCPIは前月比1.1%と6月の0.2%から上昇しましたが前年比は4.6%と6月4.9%から低下しました。コア指数も前月比0.5%と6月の0.3%から上昇しましたが前年比では3%と6月の3.2%から低下しました。CPIは前年比は5月の5.2%から低下傾向、コア指数も前月から低下しました。
これらの材料から南アフリカ準備銀行の利上げ観測は後退していることも南アランドの下落材料になっています。新興国の中央銀行もFOMCのテーパリングが近づく中で利上げに踏み切っています。悪材料が続く中で利上げをできない南アフリカランドは下落傾向が続く可能性があります。

USD/ZAR 日足BIDチャート

ドルランドは6月7日の安値13.3891から上昇しており4月以降の高値15ランドを昨日上抜けしました。250日移動平均線も14.8966に位置し上抜けしています。当面250日移動平均線付近がサポートとなり3月8日の高値15.5638付近への上昇を予想します。15.50~80のゾーンが中期的に重要なレジスタンスとみています。

ZAR/JPY 日足BIDチャート

ランド円も6月7日の高値8.162円から下落が続いており250日移動平均線が位置する7.288円を下抜けしています。7.5円付近がレジスタンスとなりここを上抜けできないと下落トレンドは継続と思われます。


【ペソは利上げサイクルに入ったのか】

先週もメキシコ中央銀行の利上げに関して書きましたが、今週はもう少し掘り下げて書いてみたいと思います。
8月12日の理事会でメキシコ中央銀行は6月に続き2会合連続で0.25%の利上げを行い政策金利を4.5%としました。前回は2名の委員が据え置きを主張したのでハト派的だったのではないかと書きましたが実際はメキシコ中銀は利上げサイクルに入ったかもしれません。
次回のインフレ報告書は8月31日に発表される予定ですが理事会ではインフレ見通しを上方修正しました。
また声明文では次回はインフレ、予測対象期間における予想と影響を与える要因を評価しようとしておりインフレ報告書と、次回会合の声明文が待たれますが、中立姿勢から利上げサイクルに変化した可能性もあります。
FOMCのテーパリングがどうなるかにもよりますが、次回メキシコ中銀が利上げサイクルに向かえばペソは下げ止まる可能性があります。

USD/MXN 日足BIDチャート

ドルペソは19.80~20.20ペソのレンジが7月以降続いています。直近はFOMC議事要旨を受けたドル高で20.1935ペソまで上昇しています。20.20ペソ付近を上抜けした場合は250日移動平均線が位置する20.3435ペソ付近への上昇を予想します。

MXN/JPY 日足BIDチャート

ペソ円は5.42円まで一時下落しています。7月20日の安値5.413円が直近の安値になっておりここが維持できれば5.413~5.55のレンジ、下抜けした場合は250日移動平均線が位置する5.32円付近への下落を予想します。

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プロフィール

  • 著者近影 YEN蔵(田代岳)(えんぞう(たしろがく))
    投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。 為替を中心に株式、債券、商品、仮想通貨と幅広くマーケットをカバーして、分かりやすい解説を行っている。


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