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YEN蔵の外国為替見聞録

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FOMCを受けて新興国通貨には下落圧力が

2021年12月17日

新興国通貨四本値フィボナッチリトレースメントピボットポイント


【下落が止まらないリラ】
トルコ中銀は12月に入りドル売りリラ買いの直接介入を続けていますが、リラ安に歯止めがかかりません。
16日にトルコ中銀は予想通り主要政策金利の1週間物レポ金利を1%引き下げ14%としました。利下げを受けてドルトルコリラは一時15.6903リラまでドル高リラ安がすすみリラは最安値まで下落しました。
トルコのCPIは年率で21%に達しており、通貨安が輸入物価を引き上げて物価の上昇が継続しています。2023年6月に予定されている大統領、議会選挙に向けて与党の支持率は24%に低下しており、物価の上昇が政府に対する不支持の原因になっています。エルドアン大統領は16日に労働側との交渉で22年に最低賃金を50%引き上げると発表しています。



リラの安値のめどは立たずドルトルコリラは15リラ付近が当面のサポートと思われます。



リラ円も7.192円と安値まで下落、7.6円付近が短期的なレジスタンスとなっており節目の7円が次の重要なサポートとして意識されます。

【ランドの下落が継続】
12日に南アフリカ大統領府はラマポーザ大統領が新型コロナウイルスに感染したことを発表しましたが症状は軽いということです。
15日に発表された11月の消費者物価指数は前月比0.5%と10月の0.2%、予想の0.4%を上回りました。前年比では5.5%と10月の5%、予想の5.4%を上回りました。南アフリカのインフレターゲットは3~6%となっており、今のところは6%の上限に達していませんがジワリと物価上昇が続いています。



15日のFOMCの結果を受けてドル高がすすみドルランドは16.2497ランドまで上昇しましたが11月26日の高値16.3577ランドは越えられずに15.95ランド付近に下落しています。
米長期金利の低下を受けてドルが全般的に下落しており16.1ランド付近がレジスタンスになれば15.8~16.1ランドのレンジを予想します。



ランド円は11月26日の安値6.927円がサポートされ7.26円まで反発しましたが7~7.2円のレンジで推移しています。引き続き7~7.2円のレンジを予想します。

【利上げで堅調なペソ】
ペソはリラやランドと異なりFOMCの金融政策発表を受けても比較的堅調な動きになっています。
メキシコ中銀は16日に政策金利を0.5%引き上げ5.5%としました。
9日に発表された11月の消費者物価指数は前月比1.14%と10月の0.84%、予想の1%を上回りました。前年比も7.37%と10月の6.24%、予想の7.22%を上回りました。メキシコのインフレターゲットは3±1%なのでこのレンジを上抜けしていますが、5会合連続利上げをしてインフレの抑え込みに行動しています。
5人の委員のうち4人が0.5%、1人が0.25%の利上げを主張しました。



11月26日に22.1447ペソまでドル高ペソ安がすすみましたが、その後はペソ高の流れとなり中銀の発表を受けて20.752ペソまでドル安ペソ高となりました。
20.68ペソ付近に75日移動平均線が位置し、ここが短期的なサポートとして意識されます。しかし15日の戻りの21.35ペソ付近がレジスタンスになっておりペソは堅調な動きが予想されます。



ペソ円は11月26日に5.089円の安値まで下落後に5.473円まで反発しています。
一目均衡表の基準線が位置する5.34円付近がサポートとなり、75日移動平均線の5.45円がレジスタンスになっていましたが、ここを上抜けしつつあり一目均衡表の雲の下限の5.5円を目指す動きを予想します。

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プロフィール

  • 著者近影 YEN蔵(田代岳)(えんぞう(たしろがく))
    投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。 為替を中心に株式、債券、商品、仮想通貨と幅広くマーケットをカバーして、分かりやすい解説を行っている。


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