新興国通貨　四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント



【節目の15リラを上抜けしたドルトルコリラ】
ここのところ小動きだったドルトルコリラですが、これまでレジスタンスになっていた15リラを、9日に上抜けしました。14.995リラまで上昇した6日には、15リラ防衛のためのトルコ中銀の介入に対する思惑もありましたが、あっさりとそのレベルを上抜けしました。
報道によると10日にトルコ中央銀行とBDDK（銀行調整監視機構）は、銀行に対して外国為替取引を流動性の厚い10時から16時までに行うように要請したようです。自国のマザーマーケットでの取引を要請したということですが、そもそもそれ以外の時間帯でそれほど積極的な取引が行われていたのでしょうか。

USD/TRY　1時間足BIDチャート

ドルトルコリラは、これまでレジスタンスになっていた15リラ付近が短期的なサポートと思われ、15～16リラのレンジを予想します。

TRY/JPY　4時間足BIDチャート

リラ円は先週まで8.7～8.8円中心のレンジで推移していましたが、ドルトルコリラが15リラを超えると8.7円を下抜けし、下落を開始しました。12日にドル円が129.50を下抜けして127.50付近まで下落すると、8.227円まで下落しました。
節目の8.2円付近に一目均衡表の雲上限が位置しており、ここが維持できれば8.4円付近への反発を予想します。8.2円を下抜けした場合は、8円を目指す動きになると予想します。


【ランドは悪材料でランド安値圏に】
計画停電はランド安の材料になっています。11日にNICD（国家感染研究所）が発表した新型コロナウイルスの新規感染者は10,017人となり、1月以降初めて1万人を超えました。
これら南アフリカ経済の悪材料とともに、12日発表の米CPIではドル高の流れとなり、ドルランドは16ランド台前半で推移しています。

USD/ZAR　1時間足BIDチャート

21年11月26日の高値16.3577ランドが、中期的なレジスタンスとして意識されます。
短期的には9日高値16.2614がレジスタンスとなり、15.85～16.26のレンジを予想します。

ZAR/JPY　日足BIDチャート

ランド円は4月19日高値8.743円から、7.863円まで下落しています。7.84円付近が直近レンジ6.927～8.743円の50％戻しに当たり、ここが維持されれば7.84～先週の高値8.379円のレンジを予想します。
ここを下抜けした場合は、61.8％戻しの7.626円を目指す下落となるでしょう。


【中銀の利上げで堅調なペソ】
メキシコ中銀は12日の金融政策決定会合で、政策金利を予想通り0.5％引き上げ7％としました。利上げは8会合連続で、4％からの利上げ幅は3％となりました。
政策委員5人のうち4人が0.5％、1人が0.75％の利上げを主張しました。
声明では、世界的な金融引き締めの流れと、不確実性の高まり、地政学的な紛争、中国の感染拡大によるインフレ圧力の上昇のため、利上げを行ったと表明しました。インフレ圧力を抑えるために、一段の強力な措置が必要になる可能性を示しています。
今後のインフレの動き次第では、更なる利上げの可能性もあるかもしれません。

USD/MXN　1時間足BIDチャート

ドルメキシコペソは20.50ペソ付近がレジスタンスとなっており、政策金利引き上げの発表後も20.30ペソ付近から20.1570ペソ付近まで下落しています。
5日の安値19.98ペソ付近がサポートレベルとなり、19.98～20.50ペソのレンジを予想します。

MXN/JPY　1時間足BIDチャート

ペソ円は6.5円付近がレジスタンスになり、6.35～6.43円のレンジで推移していましたが、昨晩のドル円下落を受けて6.252円まで下落しました。
その後ドル円の反発、利上げによるドルペソの下落により、6.39円付近で推移しています。
短期的に6.25円が底値となり、6.3～6.5円のレンジを予想します