新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント

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FOMCを受けて新興国売りに

2022年06月17日

新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント



【トルコの信頼感低下】
トルコ国債の信頼度を表すCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)は、9日に2008年の金融危機以来の水準となる785bp(ベーシス・ポイント、7.85%)まで上昇しました。
エルドアン大統領が、物価が70%以上上昇しているにもかかわらず、利下げを継続する方針を示していることが、トルコ国債に対する信任を落としています。

USD/TRY 日足BIDチャート

ドルトルコリラは、上昇を続け17.32リラまで上昇しています。12月の高値18.27リラを目指す動きが継続と予想します。

TRY/JPY 日足BIDチャート

リラ円は、8円がレジスタンスとなり、7.6円まで下落しています。7.6円付近は12月以来の安値になっており、ここが維持できれば7.6~8円のレンジ、下抜けした場合はフィボナッチ・リトレースメント76.4%の7.275円付近への下落を予想します。


【ランド円は高値から下落】
ドルランドは、9日に15.1582まで下落しランド高に続きましたが、4月の鉱工業生産が前年同月比14.9%減、製造業生産が7.8%減となると、ランドは下落しました。10日に米CPIで強い数字がでるとドルは上昇し、ドルランドも15.9ランド付近に上昇し、13日には16.1763まで上昇しました。
14日に発表された5月の企業景況感指数は89.3となり、4月の93.7から低下して2020年以来の低水準となりました。

USD/ZAR 日足BIDチャート

FOMCの結果を受け、ドルランドは16ランド付近と高値圏で推移しています。15.6~16.3ランドのレンジを予想します。

ZAR/JPY 日足BIDチャート

ランド円は、9日に8.815円の高値まで上昇しましたが、その後は株価の下落、FOMCの利上げなどでランド売りとなり、16日には8.186円まで下落しています。8.2円割れが短期的なサポートとなり、ここが維持されれば8.2~8.6円のレンジを予想します。
一方で、8.2円を下抜けした場合は、フィボナッチ・リトレースメント38.2%戻しの8.09円付近への下落を予想します。


【メキシコ中銀は次回も利上げか】
9日に発表された5月のCPIは、前月比0.18%、前年比7.65%となりました。4月の7.68%からはわずかに鈍化しましたが、予想の7.62%を上回りました。コア指数は、前月比0.59%、前年比7.28%となり、予想の7.24%を超えました。
ヒース・メキシコ中銀副総裁は、1999年以降最も高くなっている食品価格の上昇が最も懸念されると発言しました。
メキシコ中銀は、物価を目標まで下げるためなら政策対応を行うとしており、23日の次回会合では0.75%の利上げの可能性を示唆しています。

USD/MXN 日足BIDチャート

ドルメキシコペソは、19.40付近がサポートされ、米CPIの数字を受けて20.69ペソ付近まで上昇しました。20ペソ付近が短期的なサポートとなり、20~20.75ペソのレンジを予想します。

MXN/JPY 日足BIDチャート

9日に6.869円まで上昇したペソ円は、米CPI、FOMCを受けて株価が下落すると、16日には6.39円まで下落しました。6.39円を維持できれば6.39~6.86のレンジ、6.39円を下抜けした場合は6.2円付近への下落を予想します。

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プロフィール

  • 著者近影 YEN蔵(田代岳)(えんぞう(たしろがく))
    投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。 為替を中心に株式、債券、商品、仮想通貨と幅広くマーケットをカバーして、分かりやすい解説を行っている。


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