マイネ
パトナの執事アンドロイド。
パトナ
暗号資産に興味を持ち始めた学生。
早速だけど――ねえマイネ、今日はどんなことを教えてくれるの?
はい、パトナ様。本日ご案内させていただくテーマは「お金はなぜ価値があるのか?」でございます。
うーん…確かに、考えてみるとお金ってただの紙とか数字なのに、なんでみんなありがたがってるんだろ?
まさに、そこが今回の解説のポイントでございます。
本日は、お金の本当の価値とは何なのか? そして 暗号資産(仮想通貨)との関係まで、わかりやすくご説明いたします。
INDEX
まず最初に確認しておきたいのは、「お金自体には本質的な価値はない」ということでございます。
えっ、そうなの?じゃあ、なんで使えるの?
ごもっともなご質問でございます、パトナ様。
私たちが「この紙切れ(お札)には価値がある」と思えるのは、国がその価値を保証しているからでございます。
たとえば日本円であれば、
などが、通貨の「信頼の根拠」となっております。
つまり、「国が保証しているから大丈夫だろう」という信頼感こそが、お金の価値の正体でございます。
伝統的な経済学においては、「お金」は次の3つの機能を満たして初めて、「お金」と呼ばれるのでございます。
暗号資産(仮想通貨)とは、インターネットの世界でやり取りされるデジタルな資産のことにございます。
紙のお金や硬貨のような形は持ちませんが、その先進的な技術のおかげで、送金や決済、さらには投資にも使える、まさに新しい“お金”のような存在でございます。
ただし、注意が必要でございます。
法定通貨(日本円や米ドルなど)は、国家という「信用の裏付け」がございます。
えっ、暗号資産(仮想通貨)には「国の裏付けがない」なら、価値はどこから来るの?
とてもよいご質問でございます、パトナ様。
おっしゃるとおり、暗号資産(仮想通貨)には特定の国家や中央銀行の「信用による裏付け」が存在しません。
そのため、「裏付け資産がない=信用のよりどころが薄い」と言われることが多いのです。
うん、やっぱりそうなんだよね。
じゃあ、みんななんであんなにお金を払って買ってるの?
それはまさに、人々が“法定通貨”で暗号資産(仮想通貨)を買っているからでございます。
たとえば、1BTC(ビットコイン)に対して、たくさんの人が円やドルという「信用ある通貨」を支払っている。
その需要と取引の積み重ねこそが、結果としてビットコインに“価値”を与えているのです。
あっ……なるほど!
暗号資産(仮想通貨)自体には裏付けはなくても、「そこに法定通貨が流れ込んでる」ってことが、実質的に裏付けみたいな感じになってるんだ!
まさにそのとおりでございます。
ビットコインやイーサリアムなどの価格が数十万、数百万円に達しているのは、「それだけの価値を払ってでも欲しい」と思う人がいて、実際にお金が動いているからでございます。
でもさ、それって言い換えると「みんなが買わなくなったら価値ゼロ」ってことでもあるよね?
さようでございます。
だからこそ、市場の信頼感がとても重要なのです。
例えば、大きな規制が入ったり、システムの欠陥が見つかったり、何かの事件で信頼が揺らげば、一気に価格が下落する可能性もございます。
そっかぁ……。
“信用があるようで、無いような”…そんな、ちょっと不思議な存在なんだね、暗号資産(仮想通貨)って。
ええ、だからこそ「価値とは何か」「信用はどう生まれるか」を考えるよいきっかけにもなります。
なるほどね。ただのデジタルなデータでも、“そこに人のお金と信用が集まる”ことで価値になるんだ…。
なんか、だんだん面白くなってきた!
でもさ、マイネ。ここまで聞くと暗号資産(仮想通貨)って危険なことばっかりに思えるよ…。
それでも人気があるってことは、なにか“いいところ”もあるんでしょ?
おっしゃるとおりでございます。暗号資産(仮想通貨)は以下のようなメリットがございます。
まず一つ目――暗号資産(仮想通貨)は完全にデジタル上の存在であり、物理的に盗まれることがございません。
たとえば、現金には盗難や紛失のリスクがありますが、暗号資産(仮想通貨)は仕組み上、秘密鍵という情報が流出しない限り、勝手に資金が移動させられてしまう(=盗まれる)ことは考えづらいことなのです。
なので、資産を安全に保管するためには、信頼性の高い取引所やウォレットを利用するとともに、秘密鍵の厳重な管理、および、ハッキング対策等、高いセキュリティ意識を持つことも極めて重要です。
ふむふむ。じゃあ、情報の管理さえちゃんとしていれば、結構安全ってことだね。
その通りでございます。パトナ様が普段意識なさることは少ないと思いますが、紛争地帯や日常に危険が潜む地域など、強盗被害のリスクが身近にあるケースでは、暗号資産(仮想通貨)の特性はさらに心強く感じられるでしょうね。
そして二つ目――暗号資産(仮想通貨)は「分散型台帳(ブロックチェーン)」という仕組みで管理されております。
これは、一つの管理者ではなく、世界中のネットワークで同時に記録を保管・確認しあっている状態で、不正な改ざんが非常に困難なのです。
うわー、それってすごくしっかりした仕組みに聞こえるね。
そうなのです。そして三つ目――
一部の国では、銀行や政府が信用できないこともあります。
そんな国々では、暗号資産(仮想通貨)が「信頼できるお金の代わり」として使われることもあるのです。
えっ、それってどういうこと?どこの国の話なの?
たとえば――
このような状況の国々では、暗号資産(仮想通貨)を保有している方がいいなと考える人がいても、不思議なことではないでしょう。
事実、国外報道機関のニュースを拝見しておりますと、ベネズエラ、ジンバブエ、アルゼンチン、トルコ、イランといった国々でこのような動きがあることが確認できます。
なるほどね…。国の制度や通貨が信用できない時に、暗号資産(仮想通貨)が「代わりの選択肢」になるわけか。
はい。暗号資産(仮想通貨)の用途が「投資」だけでなく、「簡単に国境のカベを越えて利用できる、便利な送金・決済手段」であるからこそ、出てきた選択肢でございますね。
ただし、これはあくまで正しく使えばという前提があってこそです。
つまり「便利」も「危険」も、両方あるってことか…。
おっしゃるとおり。だからこそ、パトナ様のように学ぼうとする姿勢が何よりも大切なのです。
そうかぁ…。暗号資産(仮想通貨)って、国によっては頼れる存在なんだね。
でも、そういうのって実際どうやって使うの?日常で使えるシーンってあるの?
もちろんございます、パトナ様。たとえば――
海外送金の場面では、暗号資産(仮想通貨)の便利さが際立ちます。
海外送金?あんまり身近じゃないけど、たとえばどんな人が使うの?
よくあるケースでは、海外で働く方が母国に仕送りをする場合がございます。
たとえば、ある方が日本で働きながら、母国にいるご家族へお金を送りたいとしましょう。
うんうん。普通は銀行から国際送金だよね。
はい。しかし、銀行を使うと手数料が非常に高く、着金まで数日かかることも珍しくありません。
また、国や銀行によっては途中で送金が止まったり、制限を受けたりすることもございます。
へぇ~…そうなんだ。じゃあ暗号資産(仮想通貨)だと、それが変わるってこと?
まさにその通りです。暗号資産(仮想通貨)を使えば――
というように、「安く・早く・安全に」国際送金が可能となります。
それ、すごく便利じゃん…!
銀行の営業時間も関係ないし、どこにいてもスマホとかで送れるってことだよね?
おっしゃるとおりでございます。24時間365日、いつでもどこでも送金できます。
加えて、送金の過程は誰でも確認できるため、取引の透明性も高いのです。
それなら、国をまたいだビジネスでも役に立ちそうだね!
ええ、そういったニーズにも非常に適しております。
とはいえ、誤解のないように再度ご確認いただきたい点がございます。
じゃあ、まとめると――お金って、信用されてるから価値があるってこと?
まさに、その通りでございます、パトナ様。
本日の要点をまとめますと:
つまり、「お金」とは単なるモノではなく、人々の信用によって価値が生まれる仕組みなのでございます。
ご覧いただき、誠にありがとうございました。
次回も、パトナ様とともに、皆様のお役に立てる情報を丁寧にお届けいたします。失礼いたします。
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