今から追いつくBrexit特集2019

EU側は短期の延長を提案

2019/03/22
マネーパートナーズ

3月20日までに開催予定であった第3回 Meaninngful Voteがバーコウ下院議長の発言により中止となってしまい、BREXITはその延期期限を3月21日から行われているEUサミットに委ねることになっていました。
事前の報道ではEUは長期延期を提案するのではないかと噂されていましたが、実際に提案されたのは条件付きの短期延長でした。

EUサミットの合意文書では「英下院が来週、離脱協定案を承認することを条件に、欧州理事会は2019年5月22日までの延期に同意する」とし、その上で「離脱協定案が承認されない場合、欧州理事会は2019年4月12日までの延期に同意し、英国がその日までに今後の方針を欧州理事会に示すことを期待する」としています。

そのため、今後のBREXITは第3回 Meaninngful Voteの採決の結果がカギを握ります。

メイ首相の協定案が可決された場合

第3回 Meaninngful Voteにおいてメイ首相の協定案が可決された場合は欧州議会選挙直前の5月22日までの延期がなされます。
2度も大差で否決されたメイ首相の協定案ですが、メイ政権のクワシ・クワーテン閣外相は「メイ首相の協定案が来週可決される可能性が十分ある」との見解を示しており、採決の結果はどちらに転じてもおかしくはないというのが現状の市場の見方となっています。
仮にメイ首相の協定案が可決されれば、Soft Brexit(ソフトブレグジット)が有力視されています。
Soft Brexitとは、関税同盟残留やノルウェープラス型と呼ばれるようなソフト路線で、協調を優先した穏健な離脱であり、経済的にはEUの市場とつながりを保ったままEUを離脱することを指します。
しかし、Soft Brexit以外にも政権交代や国民投票、EU残留などの可能性もゼロではありません。
メイ首相は20日に行った国民への演説で、EU離脱プロセスが行き詰まった原因は議会にあると非難し、離脱に賛成票を投じた国民に対して自分は味方だと訴えました。
しかし、メイ首相の思惑とは異なり議会が用意した嘆願書のウェブサイトには離脱反対の署名が殺到し、その数は200万人を越えています。英国では署名が10万人を超えた嘆願書は議会で議論に付すか検討の対象になります。
そのため、メイ首相自身は離脱撤回の用意はしていないと報じられていますが、幾度となく大幅な方向転換がなされてきたBREXITであるため今後の展開次第では離脱撤回も視野に入ってくると言われています。

メイ首相の協定案が否決された場合

メイ首相の協定案が否決された場合はEU側の提案を受けるのであれば4月12日までの延期となります。英国の選挙法では、欧州議会選に参加する場合、6週間前までに発表する必要があるとしており、4月12日がその6週間前に当たります。
メイ首相の離脱協定案が否決されると、ハードブレグジット(合意無き離脱)を嫌って英国は長期の延期をEUに要請すると予想されています。
EU側が長期の延期を認めれば国民投票のやり直しや解散総選挙などが議論されることになりますが、もしもEUが長期の延期を拒否すればハードブレグジットの可能性が再燃します。
さらに一部の報道では閣僚筋は離脱案の可決には懐疑的で、否決された場合、メイ首相がハードブレグジットを支持するよう保守党を説得する可能性があるとの見方を示したと報じたこともハードブレグジットの不安を駆り立てています。


EU側は短期の延期を提案したものの第3回 Meaninngful Voteの結果次第で今後の展開は大きく変わってしまうため、BREXITが相場を騒がせる日はまだまだ続きそうです。