今から追いつくBrexit特集2019

BREXIT期限、10月31日まで再延長が決定

2019/04/11
マネーパートナーズ

4月10日に開催された緊急のEUサミットにおいて、BREXITの期限を英国が申請していた6月末よりも長い、10月31日まで再延長することが決定しました。(10月31日は次期欧州委員会委員長の就任日前日にあたります。)
このため、4月12日に迫っていたハードブレグジットへの不安は現時点では解消されたことになります。
欧州理事会のトゥスク大統領はサミット後の会見で「今後どのように動くかは全て英国にゆだねられている。イギリスが離脱協定を批准するならば延長期間は終了する」と話し、英国が延期期限より前に協定案を可決できた場合は早期離脱を認める趣旨の発言をしています。
そのため仮に5月23日から始まる欧州議会選挙よりも前に協定案を可決できれば選挙へ参加する必要がなくなります。

6月に状況を確認するという条件こそありますが、新たな猶予を与えられたBREXITの展開としては以下のことが予想されています。


1.ソフトブレグジット

ソフトブレグジットは協調を優先した穏健な離脱であり、関税同盟残留や単一市場へのアクセス、EUと自由貿易協定を結ぶなど経済的にはEUの市場とつながりを保ったままEUを離脱することを指します。
否決されたもののIndicative Vote(仮の投票)で最も僅差となったのがこの案です。しかし、ソフトブレグジットは保守党の公約である「関税同盟からの離脱」に反するため、保守党内からの批判は強くあり、ソフトブレグジットの実現には最大限の譲歩が必要だと言われています。


2.解散総選挙

先日よりメイ首相が最大野党・労働党との協議に乗り出したもののその結果は芳しくなく、現在の政権では期限を延長したところで解決には至らないという考えから解散総選挙を望む声が強まっています。
総選挙には下院議員3分の2以上による可決が必要ですが、総選挙を実施し、過半数議席を確保する派閥ができれば解決の糸口も見つかるのではないかと言われています。


3.第二回国民投票

国民投票を実施するには最短でも22週間必要だと言われています。メイ首相自身は一度決めた国民の意見を軽視することになるため国民投票に否定的な立場をとっていますが、10月末までの延長により時間的な猶予は確保できたこと、投票のやり直しを求める国民が増えてきていることからこの展開も視野に入りつつあります。


4.ハードブレグジット

離脱期限の再延長により4月12日のハードブレグジットは無くなりました。しかし、現状では10月31日に先延ばしになっただけであり、延長期間でも合意に結び付けることができなければハードブレグジットの可能性が再燃することになります。


EUサミットにより離脱期限は10月31日まで延長されましたが、未だBREXITの先行きは不透明なままであるため、今後も英国やEUの動向が注目を集める日々が続くことになります。