今から追いつくBrexit特集2019

Brexit(英国のEU離脱)とは

2019/02/28
マネーパートナーズ

Brexitとは

Brexitとは「Britain(イギリス)」と「Exit(立ち去る)」を合わせた造語であり、「英国のEU離脱問題」を指します。EUの礎となるEC(欧州共同体)に参加したのは1973年、2年後の1975年には、EU残留の有無を問う国民投票も行われています(この時は賛成多数で承認)。

EUに加盟すると、様々なメリットがあります。「域内の移動・通信」は基本自由であり、欧州全体から多くの商品が手に入るようになります。また「インフラ&社会制度」も整備されていますので、「経済発展」にも大きく寄与します。いざという時にはさらには各国で連携し、外敵と対峙するという「軍事力の結集」も存在します。

一方、「テロの脅威」、治安悪化や雇用喪失と直結しかねない「大量の移民流入問題」、さらには「地域間の格差拡大」もあるなど、バラ色の未来という訳ではありません。それでいて政治的・経済的(金融政策含む)な制約は多く、「自由度の喪失」というデメリットも存在しています。

当初はメリットばかりが歓迎されたものの、時が立つにつれてデメリットが表面化し、そして直近はデメリットばかりが囃されていたのが実状です。この論争に決着をつけるべく開催されたのが「EU離脱を問う国民投票(2016年6月23日)」であり、結果はご存知のように、「僅差」ではありましたが「EU離脱」と決しました。

ただ「EU離脱」に向けて動き出したものの、問題はそう簡単ではありませんでした。前記「デメリットは減退(消滅?)」することになるものの、それを上回る「メリットの喪失」が徐々に明らかにされていったからです。一例をあげると、「移民流入から派生する雇用喪失」は減退するものの、企業の英国離れから派生する産業空洞化は「それ以上の雇用喪失をもたらす」という試算です。その他にも物流・通関・金融等、様々な分野への懸念が噴出しているからです。さらにそれらを(英国にとって有利に)修正しようとしても、EU側から見れば「英国が勝手に離脱を選択」したものであり、「妥協する必要なし」となるのは無理からぬところです。英国に続き、その他加盟国が離脱に向けて動き出さないよう、厳格に臨む必要もあります。

合意なく離脱すれば「経済的なダメージは大きい」、しかし妥協すれば「自由度の喪失等のデメリットが存在し続ける」…。先の見えない出口に向けて、英欧間では“丁々発止”、それに沿ってマーケットは“右往左往”というのが、現況といえそうです。