マイネ
パトナの執事アンドロイド。
パトナ
暗号資産に興味を持ち始めた学生。
前回は現物とデリバティブの違いが分かったよ!せっかく暗号資産(仮想通貨)を取引するんだから、前に聞いたDeFiも使ってみたいし、まずは現物からはじめてみようかな。
素晴らしいステップアップでございます。
具体的には、どのサービスにご興味がおありでしょうか。ステーキング、レンディング、さらにはイールドファーミングなども…
待って待って!ごめん、現物じゃないとDeFiが出来ないって話だったから、じゃあ現物でやってみようかなって思っただけで…そもそもDeFiってなに?
承知いたしました。それでは、今回はDeFiについてご説明いたします。
もちろん、順を追ってステーキングやレンディングなどのサービスについても解説いたしますので、ご安心ください。
INDEX
DeFiは「Decentralized Finance」の略で、日本語で分散型金融を意味します。
簡単に申しますと、銀行や証券会社といった仲介役を挟まず、ブロックチェーン上のスマートコントラクトを使った、ユーザー同士が直接取引する仕組みでございます。
仲介役なし……あ、ウォレットから直接送金できるから仲介不要ってこと?
概ねその理解でございます。
ただし、単なる送金だけではなく、たとえば両替のように通貨を別の通貨に交換することや、質屋のように一時的に通貨を担保にして別の通貨を借りることなども含めて、スマートコントラクトが条件通りに一連の処理を自動実行いたします。
なるほど、"人間が管理しない金融"ってイメージだね。
はい。一方、伝統的な金融サービスは「CeFi(中央集権型金融)」と呼ばれます。
こちらは、企業等が中央の"管理者"として機能し、サービスを提供する仕組みです。サービス全体の運営、例えばルールの設定や諸々の手続きを、すべて"管理者"が担当します。
銀行を例に挙げてみますと、銀行はお金を"預けて保管してもらう"ところという感覚をお持ちの方が多いと思いますが、他にも様々な事務処理や安全管理をまとめて担っております。
銀行が"管理者"かぁ…理屈は分かるけど、マイネの言う通り、現金を手元に置いておくと不便だから銀行を使うってイメージで、あんまり管理されてるって感じたことはないけどな?
実感しづらいかもしれませんが、特に安全面で、管理者による管理の恩恵を受けているのです。
例えば、銀行口座を開設するときには、銀行が本人確認をしたり、反社会的な勢力との関係がないかを確認したりします。これは、不適格な申込みがそのまま受理されないようにするための対策の一つなのです。
こうした対策によって銀行全体の安全性が保たれ、一般利用者が安心して資産を預け続けられる環境が整えられています。
また、日頃の利用でも、銀行の管理システムが不正ログインや不審な取引を常時監視し、サイバー攻撃や特殊詐欺等から顧客を守る対策が講じられています。
そっか。口座を開く時って身分証を出すもんね。まず審査を受けてるんだ。
不審な取引の監視っていうのはどういうこと?監視なんてされてたかな…
例えば、銀行送金で「初めて送金する相手先に、非常に大きな金額を振り込もうとしている」といったケースを想像してください。
特に、「送金先が企業(法人)ではなく、個人口座」の場合などは、振り込め詐欺の被害にあっている可能性が考えられます。
これまでの利用状況と照らし合わせて不審な点が見つかれば、銀行が顧客に追加の確認を取ったり、場合によっては一時的に取引を止めたりする判断をすることもあります。
あ、じゃあ1日に振込できる最大金額が決まってたりするのも、いちいち設定を変えないといけないのが不便だなと思ってたけど、被害の防止に役立ってたりするのかな。
あとは、銀行じゃなくてクレジットカードの話だけど、普段使わない店で買い物した時って不正利用されてないか確認の連絡をくれることがあるよね。
おっしゃる通りです。そういった、細かな口座状況の確認や安全のための設定も"管理者"が一括して担っているのでございます。
なるほど……たしかに一つの企業が、その企業の責任で、手続きや取引を"管理"してるんだ。
その他にもサービスの提供時間が限定されていたり、管理者がユーザーの口座を凍結することができたりと、CeFiでは管理者の裁量・権限が大きくなります。
その代わり、不正利用や犯罪被害を未然に防ぐ対策が講じられていたり、利用者を守る体制が整っていたりします。
例えば、銀行が破綻したときに利用者の資産を守るための仕組みである、「預金保険」という言葉を聞いたことはございませんか?
知ってるよ。銀行が倒産しても、円預金については、1,000万円くらいまでなら預金が返ってくるやつだよね。
はい。銀行破綻時に1,000万円+利息が補償されるもので、こちらは預金保険法という法律に定められた、国による利用者保護の制度です。
他にも、国内の事業者に対しては、「分別管理」「投資者保護基金」「信託保全」などを義務付けることで、利用者を保護する体制が取られています。
※上記、いずれも適用外の商品があります。対象の商品についても、定められた上限を超える部分が戻らない可能性があるなど、すべての資産を完全に守れるわけではありません。また、取引で生じた損失を補償するものではありません。
その企業だけじゃなくて、国レベルでも守ってくれてるんだね。
ってことは、管理者がいないDeFiは……?
はい。対するDeFiは管理者が存在せず、スマートコントラクトに設定された条件にしたがって処理されます。条件さえ満たせば実行されるので、使用開始時の「審査」は発生せず、また「営業時間」の概念も原則ございません。
ただし、ご認識いただいている通り管理者がいないため、操作を誤ったり不具合等が発生したりしても、対応してくれる存在はありません。ご自身の操作・判断の結果を、すべてご自身で負うことになるのです。
簡単に、それぞれの特徴をまとめてみましょう。
| 項目 | CeFi(中央集権型金融) | DeFi(分散型金融) |
|---|---|---|
| 管理者 | 事業者が運営・管理 | 特定の管理者はいない スマートコントラクトが取引を管理 |
| 利用時間 | サービス内容により営業時間・受付時間が設定されている場合がある | ブロックチェーン稼働中は、原則24時間いつでも利用可能 |
| 利用開始条件 | 利用するCeFiごとに口座を開設(本人確認含む)する | 対応するウォレットを用意する |
| 情報の扱われ方 | 管理者とユーザーの間でのみ取引に関する情報をやり取りする 審査基準や内部プロセスは非公開で運用される |
全ユーザーの取引履歴がチェーン上に公開される 内部プロセス(コード)の公開状況はプロジェクトにより異なる |
| 資産の管理主体 | 事業者が法令や体制に基づきユーザーの資産を管理する | 利用者自身が管理する |
CeFiは事業者が運営してるから、審査を受けないと始められないけど、そのぶんDeFiよりも安全だし、国の保障制度が用意されているところとか、細かいサポートを受けられるところが魅力だね。
DeFiは、審査や手続きを待つ必要はないしチェーン上で全部の記録が見られる透明性も魅力だけど、自分の資産は自分自身で管理しなきゃいけないんだ。
はい。その通りでございます。
どちらが優れているというより、仕組みの違いによって"できること"や"注意すべき点"が異なるのでございます。ご自身の目的やスタイルに合わせて選んでいただくことが大切でございます。
DeFiの"心臓"はスマートコントラクトでございます。DeFiの特徴は、ほぼスマートコントラクトの特徴と言ってもいいくらいなのでございます。
いくつかご紹介いたします。
前に聞いた時は自販機みたいだって思ったけど、透明性が高かったり、組み合わせることができたり、想像以上だよ!
さようでございますね。誰が使っても同じルールで動く決定性、そのルールを外部から確認できる透明性、既存のDeFi同士を組み合わせて活用できる柔軟さ、いずれもスマートコントラクトならびにDeFiの特徴と言えます。
さて次回は、DeFiで実際にどのような"金融の仕組み"を利用できるのか、DeFiにはどのようなリスクがあるのかを見てまいりましょう。
「ステーキング」「レンディング」についても、これらの点を押さえておきますと、理解が大きく進むはずでございます。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。
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