ステーキングってなに?~“預けて増やす”の正体とは?(後編:リターンの計算方法)

マネーパートナーズ編集部

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2026.4.24 公開

  • 初心者向け
  • マイネとパトナ
登場人物紹介

マイネ
パトナの執事アンドロイド。

パトナ
暗号資産に興味を持ち始めた学生。

今回は、ステーキング”どれぐらい増えるのかの計算方法”を教えてくれるって話だったよね?

はい、パトナ様。

ステーキングでは、「どの程度のリターンを期待できるのか」を示す値は、「APR(年率、年利とも書かれます)」、「APY」といった言葉で表示されています。

まずは、これらの言葉は何なのか、またそれぞれの計算方法について、ご説明してまいります。

うん、よろしくね!

APR/APYって?

まず、「APR〇%」、「年率〇%」、「年利〇%」といった表記で示される数字は、いずれも「単利」というものとご理解ください。これは、パトナ様が投じた投資額(元本)に対して、“1年間でどの程度のリターンが得られるか“を示す目安でございます。

一方、「APY〇%」と書かれているものも、やはり年間のリターンを示しておりますが、こちらは「複利」という考え方です。得られた報酬をそのまま元本に上乗せし、増えた元本を基準に利回りを計算していく方式でございます。

なお、暗号資産(仮想通貨)のステーキングは1年よりも短い期間で利用することができますが、今回は簡略化のため“1年単位で続けた場合”としてご説明させていただきます。

  • APR(単利):得られた報酬を元本(元手となるお金)に加えず、最初に預けた量だけを基準に利回りを計算する方式。
  • APY(複利):得られた報酬を元本に加えたものとして、増えた元本を基準に利回りを計算する方式。

元本って言うのは、ステーキングで預ける暗号資産(仮想通貨)の事だよね。

単利と複利の違いは、「最初に預けた量だけを基準」か、「増えた元本を基準」か……?どういう意味なんだろう?

そうですね、ステーキングを1年で終えるのではなく、3年間などの長期間続けるとお考えください。

単利では、預ける量(元本)は毎年固定で考えますので、報酬額も毎年一定です。

複利の場合は、1年目の報酬を元本に加えて2年目をスタートしますので、毎年元本が増額されます。単利と同じ年間リターン率でも、元本が多い分、報酬額も割合で増えるのです。

な、なるほど…?

例えるなら、APR(単利)“どれだけポイントを貯めても、ずっと1%固定の還元率で返ってくるお店”のようなものでございます。還元率は初めから終わりまで変わりません。

対するAPY(複利)は、“ポイントを貯めれば貯めるほどランクが上がり、還元率も少しずつ高くなっていく”仕組みに近いものになっております。貯めた分が次の増え方を押し上げる、というイメージでございます。

へぇ~、それじゃ、最終的にどれくらい受け取り額が違ってくるのか知りたいな。

かしこまりました。比較するために試算をいたしましょう。

今回は違いが分かりやすいように「元本:10ETH」「利率:3%」「期間:3年間」という設定で比較いたします。APRとAPYで運用した場合の、残高の違いを見てまいりましょう。

※手数料や税金などの費用は考慮せず、期間中の利率に変動がなかったものとします。

APR(単利)の場合

  • 毎年「元の10ETH(元本)」に対して報酬がつく。
  • 報酬を翌年の元本に上乗せしない。

📊APR(単利)計算の例

元本 年間報酬 期末の残高(単利)
1年目 10ETH 0.3ETH 10.3ETH
2年目 10ETH 0.3ETH 10.6ETH
3年目 10ETH 0.3ETH 10.9ETH

APRは、毎年元本は10ETHで変わらなくて、報酬も0.3ETHで一定だね。

0.3ETH×3年分で、最終的に0.9ETH増えてる!

はい、毎年同じペースで報酬を得るのがAPR(単利)の特徴でございます。元本が増えませんので、増えるスピードは一定でございます。

APY(複利)の場合

  • 毎回前期末の残高(元本と前の期間の報酬の合計額)に報酬がつく
  • 報酬を翌年の元本に加えて運用する。

📊APY(複利)計算の例

元本(期初の残高) 年間報酬 期末の残高(複利)
1年目 10ETH 0.3ETH 10.3ETH
2年目 10.3ETH 0.309ETH 10.609ETH
3年目 10.609ETH 0.31827ETH 10.92727ETH

APYは、2年目の元本が10ETHじゃなくて10.3ETHになってる

1年目の報酬を元本に加えるって、こういう事なんだね。元本が増えてるから、2年目の報酬も単利の0.3ETHより少し多い0.309ETHになるんだ。

3年目はさらに元本が足されて、最終的に10.609ETHになってるね。年々少しずつ報酬額が増えてくってことか。

はい、その通りでございます。

前年の報酬も次の年の元本として扱われるため、年を重ねるほど増えるスピードが少しずつ上がっていくのがAPY(複利)の特徴でございます。

でも複利って、受け取った報酬は使えないってことだよね。

さようでございます。複利の仕組みは、報酬・利益をさらに運用に回すものです。報酬をその場で使う自由は減る反面、運用中の元本が少しずつ大きくなり、その分だけ将来のリターンが増えるという特徴がございます。

“今日はちょっと我慢して、未来の自分が受け取る資産を増やす”という考え方ですね。

ふ~ん。長く続ければ続けるほど、効いてくるんだね。

ちなみに、1年未満の場合はどうやって計算すればいいの?

一般的に、日割(ひわり)で計算する場合、「元本×年利×預入日数÷365(うるう年は366)」で求めることができます。

「元本:10ETH」を、「利率:3%」、「期間:30日」で預けた場合ならば、

  • 10ETH×3%×30日÷365日=約0.02465ETH

となりますので、元本の10ETH報酬の約0.02465ETHが加わり、合計約10.02465ETHがパトナ様のお手元に戻ってまいります。

なるほど、「1年のうち、何日間預けたのか」を計算できれば、受取金額を求められるってことだね。

さようでございます。

利率の計算と聞くと、一見ハードルは高く感じられるかもしれませんが、実は、簡単な掛け算と割り算だけで求めることができるのでございます。

まとめ

では最後に、3回にわたってお届けしてきた、ステーキングについての話を振り返ってまとめます。

  • ステーキングは「暗号資産(仮想通貨)を預け、ネットワーク運営に参加する行為」
  • 報酬はネットワークへの貢献に対する対価
  • ステーキングの参加方法は複数あり、自分の理解度に合わせて選ぶ必要がある。
  • 価格変動リスク、ロックアップ期間・アンボンド期間、スラッシングなどのリスクがあることを理解して利用することが大切。
  • APR(単利)とAPY(複利)という、利回りの計算方法の違いがある。

ステーキングは暗号資産(仮想通貨)の活用方法として真っ先に挙がるような、人気のあるサービスでございます。

今回ご説明したような細かな知識を少しだけ持っておくと、選ぶ際の迷いが減るかもしれませんね。

わかったよ。ありがとう、マイネ!

最後に

本日も最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。

ステーキングを始められる際は、それぞれの仕組みとリスクについてご理解のうえで、ご検討いただければと存じます。

次回も、パトナ様とともに、皆様のお役に立てる情報を丁寧にお届けいたします。失礼いたします。

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