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第379回 ~大きいロシア金購入停止のインパクト~

2020年04月01日

今日から新年度が始まった。通常なら、新たな気持ちで市場に向かっていくのだが、今年は、それが出てこない。振り返ってみれば、先月の月間レンジは10.50円余り、昨年1年の変動幅以上を、わずか一か月で実現した。しかも、終わってみれば行って来い。3月の始まりは107.30円、終わりは107.52円だった。チャート的には、長い上ヒゲと長い下ヒゲが同時に起こった。わずかに陽線であるがほとんど意味を持たないだろう。これも市場の気迷いが表れている結果とみる。

一番の原因は、世界的に広がっているコロナの勢いが少しも衰えていない、いやむしろ拡大していることだ。それに日本では日銀短観が、代表的指数が7年ぶりマイナス8に悪化(大企業・製造業の業況判断指数)し、株式市場は下落を続けている。為替市場も動けない。投資家や市場参加者としては、これから起こるであろう、企業収益の急激な悪化、失業率の急上昇、リセッション入りへの備えなどに思いを巡らし、リスク回避、現金確保の動きを変えられない心理状態だ。

だからと言って、極端の悲観的になることはないが、では、どこに前向きなニュースがあるだろうか。楽観的な筆者だが、今回は珍しく買いに慎重だ。これまで「まだはもうなり」と考え、買い場を探していたが、今日の相場を見ると「もうはまだなり」の気持ちになった。そのさなか、個人的に恐れていたニュースが飛び込んできた。それは「ロシア中銀が、4月1日から<金>の買い入れを停止」と発表したことである。

いつもはフォローしていない、ロシア中銀のホームページを見ると、確かに3月30日付けでプレスリリースが出ていた。その文章には「“国内市場”での購入は停止」と「今後、市場状況次第で新たな決定がなされる」とあった。これまでロシアは毎月コンスタントに金を購入している。それは2006 年までさかのぼる。2006年4Qには、401.5トンだったが、そこから徐々に積み上げ、2010/12には788.6トン、2015/12が1,414.5トン、2019/12は2,271.2トンとなり、最新数字(2020/3/3発表、ワールド・ゴールド・カウンセル)では、2,279.2トンで、IMF(第3位、2,814トン)を除き、世界第5位の保有国だ。世界の総トン数は、34,735.73トン、世界1位は米国の8,133.5トンで、2位はドイツ3,366.5トン、以下イタリア、フランスと続き、中国はロシアの次の6位で、1,948.3トンで、日本はスイスに次いで第8位765.2トンである。

ロシアが購入停止を決めた理由の発表はないが、原油価格の下落により、購入資金に余裕がなくなったことが推測されるが、むしろ、金価格も高値圏にあるためこれから売りに変わってくる可能性がある。米国債の売却と合わせ、もう一つ市場のかく乱要因が増えることになる。コロナ拡大が収まるまで弱気相場は続き、しばらくはドルは軟調推移となろう。

今後1週間は、ドル円は、106.80~108.80円。またユーロは、対ドルでは、1.0650~1.1050、対円では116.5~120.5円、英ポンド/ドルは、1.1900-1.2500と予想している。

(2020/4/1, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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