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為替大観

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第411回 ~12月は特異月~

2020年12月02日

新型コロナで大混乱を余儀なくされた2020年も最後の月になった。しかし、リスクオンに変わって、ドルは対円を除き売られ、ドル指数は91割れが近づき、約2年半ぶりの安値となった。対スイスでは約6年ぶりの安値まであと一息のところまで売られている。12月は欧米市場がクリスマス休暇となり、通常は取引が閑散となる時期だが、とても目を離す状況ではない。

今年は米大統領選挙の年、しかもトランプ大統領の法廷闘争により、正確には決着がついておらず、政局不透明なまま時間が経過しているのが現状だ。通常なら11月初めの全国投票日に決着がつき、新旧大統領の合意のもとに機密事項のブリーフィング参加や、新閣僚の指名などの移行作業が次々と行われ、否が応でも新政権への期待が高まる時期である。

前回2016年には、ヒラリー・クリントン民主党候補が、得票率では上回ったものの、選挙人の数でトランプ候補に敗北、いさぎよく敗北宣言をした。2016年11月は、104.82円で始まった後、ほとんど予想していなかったトランプ氏の当選で、市場は驚愕、一時は101.16円までドル安となった。しかしトランプ次期大統領(当時)は、当選確定後に経済再構築のための大型財政出動を約束、市場はその経済効果を見越し、一転してドル買いに動き、114.83円までドルは上昇した。その勢いは12月も続き、118.66円までドルは買われた。

このような記憶がある中、これまでの大統領選挙があった年の相場展開はどうであったか、2000年からドル円で調べてみた。特に市場が閑散となると言われる12月の取引レンジに注目した。
   (選挙結果) 12月変動幅(同変動率)<年間変動幅、同変動率>  
2000年(民→共) 4.97円 (4.5%) <13.68円、12.0%>
2004年(共→共) 5.00円 (4.9%) <13.07円、12.7%>
2008年(共→民) 8.30円 (9.6%) <24.79円、27.3%>
2012年(民→民) 5.07円 (6.2%) <10.67円、12.4%>
2016年(民→共) 5.62円 (5.0%) <22.70円、19.4%>

最近3年については下記の通りであった。
2017年(トランプ)2.37円(2.1%)<11.28円、10.0%>
2018年(トランプ)4.30円(3.9%)<9.94円、9.1%>
2019年(トランプ)1.30円(1.2%)<7.84円、7.6%>
2020年(共→民) 円( )<11.05円、10.9%>
注1.2020年の12月は未定、年間変動幅は、1月から11月末までの実績
 注2.2000年は、クリントン→ブッシュ、2008年は、ブッシュ→オバマ  

上記の表でみると、大統領選挙が行われた年の12月の変動率は、2008年を除いて5%前後となっている。2008年は政党が変わった年だが、9月にリーマンショックがあった年であり年間でも大きな変動がったが、その余波が12月にも続いていたので、変動幅は大きくなっている。一方、最近の12月の変動幅は小さい。年間でも昨年まで2年間は10円以下であった。しかし、今年の選挙事情は、これまでとは大きく異なり、まして新型コロナの影響もまだ沈静化していない。

さて、12月にも案件山積みである。今週末には雇用統計が発表になる。市場では、非農業部門雇用者数が50万人前後(前月63.8万人)と減少、失業率は6.8%(前月6.9%)に改善と予想している。また中央銀行の金融政策決定会合が注目される。10日のECB理事会をはじめとして、FRB(FOMC,12/15-16)、BOJ(12/17-18)が続く。新たな金融緩和が検討されているとの観測があり、為替相場に影響が及ぶ金利動向には特に注意が必要である。

今後1週間は、リスクオン基調でも、ドル売りポジション積み上げには慎重になるとの予想で、ドル円では103.80~105.80円、またユーロは1.1930~1.2130、対円では124.80 ~126.80円、英ポンド/ドルについては、1.3250~1.3550と予想する。
(2020/12/2, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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