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第652回 やはり今週の注目は何よりFOMC!

2018年12月17日

 米・日の株式市場では、依然ウンザリな展開が長らく続いている。もはや事実上のクリスマス休暇入りという部分もあるのだろうが、何より全体のムードがあまりにもよろしくない。米国経済ならびに世界経済の先行きを過度に悲観視している向きが少なくないようで、まさに「弱気相場に好材料なし」といった風情である。実際、先週末14日に発表された11月の米小売売上高や鉱工業生産指数などは事前の予想を上回る結果となったものの、その点を評価しようという流れにはなるべくもなかった。

 周知のとおり、今週18-19日に注目の米連邦公開市場委員会(FOMC)が控えていることから、ここはヘタに手出しできないというところも多分にあるのだろう。FEDウォッチによる追加利上げの確率は80%前後となっているが、今回はそれ自体が信ぴょう性にかけるとも言えなくはない。
 少なくともトランプ米大統領は利上げに否定的な見解を示している。だからこそ、逆に米連邦準備理事会(FRB)は利上げに待ったをかけられないという見方もある。大統領に「止めろ」と言われて止めれば、それを「FRBの独立性が損なわれた」と評するメディアや市場関係者は必ず現れる。もっと穿った見方をする向きは、むしろ米大統領が利上げについてコメントしなくなったとき、FRBは利上げ実施を見合わせるとまで読んでいるらしい。そもそも「米大統領の立場にある者に勝手気ままにツイートさせることは安全保障の観点からしても深刻な問題である」といった指摘をする向きが誰もいないということが不思議でならない。まあ、オバマ氏の時代は米大統領のツイートというのがどちらかというと好意的に受け止められていたわけであるが。
 もちろん、足下で追加利上げに待ったをかけなければならなくなるような米国の経済指標・景気データというのは今のところ見当たらない。よって、やはり米12月利上げの確率は依然として高い。問題は、例のドット・チャートの方である。FOMC参加メンバーらが2019年の金利(利上げ回数)をどのように予想するか、なかなか予想しづらい状況であることは確かだ。
 もっとも、すでに市場では「年1回」実施できればとの声も飛び交っており、その意味からすると「年2回」程度の見通しなら、むしろドルが買われる展開となる可能性もあろう。12月の利上げで米政策金利が2.25-2.50%となることを前提に考えれば、年2回で3.00%に到達で、例の「中立ゾーン(=2.50-3.50%)」の中間ということにはなる。この部分は、既に先のパウエル議長発言で織り込み済みであると考えれば、結局のところ今回のドット・チャートの結果が明らかになったところで、基本的にドルは底堅く推移するということになるものと見る。

 如何せん、ポンドとユーロがあまりに弱過ぎるということもある。
 英国による欧州連合(EU)離脱については、最大の懸案であるアイルランド問題の解決に何らかの道筋を見出すことがあまりにも難しい。EUの側にしてみれば、何ら英国に譲歩してやる必要などないのであるから、余計に落とし処も見出しにくいというものである。普通に考えれば、このまま「合意なき離脱」へと突き進む可能性が高いが、何がなんでもそれを避けるためブレグジットの期限事態を延長する可能性が濃厚であると見る向きもあるようだ。さらに、期限を延長してその間に再び国民投票を実施するというオプションもあり得るか。
 どのみち、こうしたことはギリギリまで容易には決まらない。よって、なおもポンドやユーロや買われにくい状況はしばらく続くとも見られ、結果的にはドル高&円高の展開も続く。ドル/円は非常に動きにくいが、少なくとも10月初旬以降に形成されているトライアングルを上放れる可能性は十分にあると見る。
(12月17日 09:15)


※当コラムは毎週月曜日の更新です(月曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

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