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為替イブニング海外市場2024年4月17日

2024年04月17日
(コラム執筆時間:19時17分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円153.30~155.00
ユーロ円163.30~165.00
ユーロドル1.0550~1.0730
豪ドル円98.30~100.00
相場状況の振り返りと今後の展開予想

昨日のパウエルFRB議長の発言を受けて、米債券利回りは軒並み上昇しており、ほぼ年内3回利下げは消滅した感が強く、相対的にドルを買い戻す動きが優勢になっている。そんな中、欧州経済の脆弱性、中国経済のデフォルト懸念、異次元の低金利政策を維持していることによる円売り、そしてイスラエルとイランの紛争深刻化など、リスク回避によってドル全面高の状況を作り出している。反面、株式市場では米金利高止まりを背景に警戒感を強めており、東京株式市場では日経平均が509円安と続落するなど、相対的にリスク回避の動きが優勢になっている。ただ市場では政府日銀による介入警戒感を踏まえ、辛うじてドル円154円台後半で身動きが取りづらい状況にある。補足になるが、34年ぶりの円安局面では流石に業界筋からも円安の副作用が問われており、また購買力平価の側面ではしばしば円が過小評価されると言われているが、本格的に円キャリートレード取引が始まったのは2年前の122円前後であったことから、一部では賞味期限切れとの見解も少なくない。政府日銀も円安を放置できない情勢を迎えているとも言っても、過言ではないのかもしれない。当面、155円前後からの高値掴みは要注意であり、もう一段のドル上昇国面では一旦戻り売りに転じることも一考であろう。

一方、ドル円は米金利の優位性を踏まえて、もはや政府日銀の口先介入では円売りに歯止めが掛からない状態にある。反面、155円台では達成感の売りも散見されるだけに、加速的な上昇は描きづらい側面が強い。一旦155円台では清算局面と捉え、引き続きレンジ幅ドル円153.00~155.00円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルは1.06台で踏み止まってはいるが、更なる独自の買い材料が乏しく、依然として戻り売りが優先されている。ただ1.06割れでは随所に利益確定買いが散見されており、拙速的な下値トライも慎重になっている。引き続きレンジ幅1.0550~1.0730を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、153円前後から押し目買いと共に、155円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルも同様に、1.05台半ば前後から押し目買いと共に、1.07台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、政府日銀の介入期待を踏まえて、輸出企業は今朝と同様に、ドル円155円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業も同様に、153円半ば割れから少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、ECBの利下げ観測を背景に戻り売りが優先されている。現状ではユーロドル1.05台半ば割れから押し目買いと共に、1.07台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円153円台半ば割れではロング、155円台以上ではショートをイメージし、ユーロ円は163円台半ば前後から押し目買いと共に、165円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は98円台半ば前後から押し目買いと共に、100円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.70155.50
ユーロ円162.80165.50
ユーロドル1.05001.0780
豪ドル円97.80100.50

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.70155.50
ユーロ円162.80165.50
ユーロドル1.05001.0780
豪ドル円97.80100.50
現在のポジション
ドル円ショート50,000☆154.40(SL155.00買い)
2024年4月収支経過(01~17日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円-¥85,000
ユーロ円+¥60,000
ユーロドル-¥41,000(-$250)
豪ドル円+¥55,000
前日の売買 東京市場
出来ず Nothing done
前日の売買 海外市場
出来ず Nothing done
本日の売買&予定 東京市場
出来ず Nothing done
ドル円売り50,000155.00(SL155.50買い)
ドル円買い50,000153.00
ユーロ円売り50,000165.00(SL165.50買い)
ユーロ円買い50,000163.00(SL162.50売り)
ユーロドル売り50,0001.0730(SL1.0780買い)
ユーロドル買い50,0001.0530(SL1.0480売り)
豪ドル円売り50,000100.00(SL100.50買い)
豪ドル円買い50,00098.00(SL97.50売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000155.00(SL155.50買い)
ドル円買い50,000153.30
ユーロ円売り50,000165.00(SL165.50買い)
ユーロ円買い50,000163.30(SL162.80売り)
ユーロドル売り50,0001.0730(SL1.0780買い)
ユーロドル買い50,0001.0550(SL1.0500売り)
豪ドル円売り50,000100.00(SL100.50買い)
豪ドル円買い50,00098.30(SL97.80売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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