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為替モーニング東京市場2024年4月17日

2024年04月17日
(コラム執筆時間:09時06分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円153.00~155.00
ユーロ円163.00~165.00
ユーロドル1.0530~1.0730
豪ドル円98.00~100.00
相場状況の振り返りと今後の展開予想

パウエルFRB議長は最近の経済データから判断すればインフレについて確信を得るにはより時間がかかりそうだとした上、物価上昇圧力が根強く続いた場合は必要な限り金利を据え置くことが可能と指摘した。米債券利回りは再び上昇過程あり、短期金融市場では年内利下げが1回程度に留まる可能性を示唆している。相対的にドルロングを手仕舞う動きは、後退していると言わざるを得ない。一方、ユーロ圏ではラガルドECB総裁がディスインフレのプロセスはECBの想定通りであり、インフレ2%への道程は平坦ではないとした上で、米国動向はECB予測にも反映されると見られるものの、為替レートの変化とユーロの価値に強く注意する必要があると述べている。またビルロワドガロー仏中銀総裁はECBの6月6日利下げを示唆し、追加利下げが必ずあるとまで強調している。いずれにしても本邦と同様、米金利の優位性は健在であり、更なるユーロ安並びに円安の下地が整いつつある。とは言え、ドル円相場は年初から10円以上も円安が進行しており、G20後の政府日銀による介入期待も増幅しているだけに、過度な円安には違和感が生じている。引き続き波乱含みの展開が予想されるだけに、相場が大きく動意づいてからのナンピン売買に特化することが得策であろう。

一方、ドル円は値上げラッシュの段階にあり、円安の副作用が表面化しつつある。ただ政府日銀の円安許容範囲が不透明であり、一旦155円台では清算局面と捉えて、引き続きレンジ幅ドル円153.00~155.00円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルはECBの利下げ観測を踏まえて戻り売りが優先される中、米債券利回りの高止まりもあって、次なる節目1.05割れまでも意識されている。ただユーロ安はすでに進行しているだけに、拙速的な下値トライにも慎重になっている。引き続きレンジ幅1.0530~1.0730を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、153円前後から押し目買いと共に、155円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルも同様に、1.05台半ば割れから押し目買いと共に、1.07台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、政府日銀の介入期待もあって、輸出企業はドル円155円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業も同様に、介入期待を背景にして153円前後から少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、ECBの利下げ観測を受けて戻り売りが優先されている。現状ではユーロドル1.05台半ば割れから押し目買いと共に、1.07台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円153円前後ではロング、155円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は163円前後から押し目買いと共に、165円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は98円前後から押し目買いと共に、100円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.50155.50
ユーロ円162.50165.50
ユーロドル1.04801.0780
豪ドル円97.50100.50

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.50155.50
ユーロ円162.50165.50
ユーロドル1.04801.0780
豪ドル円97.50100.50
現在のポジション
ドル円ショート50,000☆154.40(SL155.10買い)
2024年4月収支経過(01~17日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円-¥85,000
ユーロ円+¥60,000
ユーロドル-¥41,000(-$250)
豪ドル円+¥55,000
前日の売買 東京市場
出来ず Nothing done
前日の売買 海外市場
出来ず Nothing done
ドル円売り50,000155.00(SL155.50買い)
ドル円買い50,000153.00
ユーロ円売り50,000164.80(SL165.30買い)
ユーロ円買い50,000162.80(SL162.30売り)
ユーロドル売り50,0001.0730(SL1.0780買い)
ユーロドル買い50,0001.0550(SL1.0500売り)
豪ドル円売り50,000100.00(SL100.50買い)
豪ドル円買い50,00098.00(SL97.50売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000155.00(SL155.50買い)
ドル円買い50,000153.00
ユーロ円売り50,000165.00(SL165.50買い)
ユーロ円買い50,000163.00(SL162.50売り)
ユーロドル売り50,0001.0730(SL1.0780買い)
ユーロドル買い50,0001.0530(SL1.0480売り)
豪ドル円売り50,000100.00(SL100.50買い)
豪ドル円買い50,00098.00(SL97.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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