鈴木予想レンジ
通貨ペア | 予想レンジ |
---|---|
ドル円 | 155.00~157.50 |
ユーロ円 | 166.00~168.00 |
ユーロドル | 1.0650~1.0800 |
豪ドル円 | 101.50~103.50 |
相場状況の振り返りと今後の展開予想
薄商いの中、GWの間隙をつく格好でドル円は一時160円台まで急上昇。その後、政府日銀の介入操作の観測もあり、一転して155円半ば前後まで切り替えされている。そんな中、神田財務官は為替介入にはノーコメントと発言している。手の内をさらけ出したくないのだろうが、急激な輸入インフレに対する日本経済への影響も考慮しなければならない情勢にあるとも述べているにもかかわらず、日米金利差拡大が収束する気配もないだけに再び157円台まで円安基調を強めている。政府日銀からは153円台から連日のように過度な円安には断固たる対策を講じるとの旨が発せられていたが、節目の155円台でも円安を放置していただけに、未だに実弾投入されたかどうかは懐疑的になっている。とは言え、今回の円安の流れを介して160円台が上値の目処になっていることは間違いなく、過度な円安基調は遠退いたとも解釈できる。今後は政府日銀のハト派姿勢が問われるだろうが、日銀が即座に利上げに踏み切る可能性が少ないだけに、基本的には実弾投入に依存するしか術がないのが現状なのかもしれない。一方、明日のFOMCでは堅調な米経済指標を受けて利下げ開始時期見通しがさらに遠退く可能性もあるが、依然として米金利の優位性は揺らいでおらず、また政府日銀の曖昧な出口戦略もあって、ファンダメンタルズ的には拙速的なドル売りには繋がりにくい外部環境にある。いずれにしても業界筋からも円安の副作用が実質賃金の低下を招いており、また余談にはなるが選挙戦で敗北を喫している岸田政権としても、円安阻止に必死にならざるを得ないだろう。相場自体はかなり流動的ではあるが、通常よりもレンジ幅を拡大し、戻り売りに比重を置いた方が無難であろう。
一方、ドル円は為替介入の実体は財務省が公表する5月31日までは憶測の域を出ないが、過度な円安は看過できないと述べている以上、9分9厘は実弾投入が行われたと見なすのが妥当であり、拙速的な上値トライは慎重になっている。そして今回の波乱劇によって機関投資家ならびにヘッジファンドはポジション解消に向かう可能性も高く、引き続きレンジ幅ドル円155.00~157.50円まで拡大し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。
他方、ユーロドルは1.07台を回復したものの、やや蚊帳の外状態にある。それでも依然としてECBの利下げ観測を踏まえた戻り売りが優先されているだけに、引き続きレンジ幅1.0650~1.0800を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。
●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、155円前後から押し目買いと共に、157円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.06台半ば前後から押し目買いと共に、1.07台後半からナンピン売りで待機することを勧める。
●邦銀勢によれば、今回の乱高下によって混迷度を強めているが、実弾投入自体については大手邦銀を通しての為替操作であり、ある程度の認識を持っているはずではある。輸出企業はドル円157円台から売りを随時実施しているが、現状では158円前後を中心に同レベル前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は買い急ぐことなく、155円前後から少なめの押し目買いで対応している模様。
●海外勢によれば、方向感に乏しい中、ユーロ円急騰も手伝って底堅い展開と判断しているが、現状ではユーロドル1.06台半ば前後から押し目買いと共に、1.08前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。
●クロス円は、ドル円155円前後ではロング、157円半ば以上ではショートをイメージし、ユーロ円は166円前後から押し目買いと共に、168円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は101円台半ば前後から押し目買いと共に、103円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。
市場ストップロス・オーダー状況
通貨 | 売り | 買い |
ドル円 | 154.50 | 158.30 |
ユーロ円 | 165.50 | 169.00 |
ユーロドル | 1.0600 | 1.0850 |
豪ドル円 | 100.80 | 104.00 |
※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。
トレード実績
筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。
市場のストップロス・オーダー状況
通貨 | 売り | 買い |
ドル円 | 154.50 | 158.30 |
ユーロ円 | 165.50 | 169.00 |
ユーロドル | 1.0600 | 1.0850 |
豪ドル円 | 100.80 | 104.00 |
現在のポジション
ユーロ円ショート | 50,000 | ☆169.00(SP168.00買い) |
豪ドル円ショート | 50,000 | ☆103.00(SL103.50買い) |
前日のSL実行ポジション
ドル円ショート | 50,000 | ★▼155.30(SL156.30買い)-¥50,000 |
2024年4月収支経過(01~30日)
通貨 | プラスマイナス | 前日比 |
ドル円 | -¥150,000 | -¥100,000 |
ユーロ円 | -¥65,000 | -¥25,000 |
ユーロドル | -¥42,000(-$250) | |
豪ドル円 | +¥15,000 | -¥25,000 |
前日の売買 東京市場(4/26)
ドル円売り | 50,000 | ★▼156.30(SL156.80買い)-¥25,000 |
ユーロ円売り | 50,000 | ★▼167.50(SL168.00買い)-¥25,000 |
豪ドル円売り | 50,000 | ★▼102.00(SL102.50買い)-¥25,000 |
前日の売買&予定 海外市場(4/26)
ドル円売り | 50,000 | ☆▼157.00(SL157.50買い)-¥25,000 |
ドル円買い | 50,000 | 155.00(SL154.50売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | ☆169.00(SL169.50買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 167.00(SL165.50売り) |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0800(SL1.0850買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0650(SL1.0600売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | ☆103.00(SL103.50買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 101.00(SL99.50売り) |
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り | 50,000 | 157.50(SL158.20買い) |
ドル円買い | 50,000 | 155.00(SL154.30売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | 168.00(SL168.70買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 166.50 |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0800(SL1.0850買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0650(SL1.0600売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 103.50(SL104.00買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 101.50 |
記号・略称解説
ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)
本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。