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為替イブニング海外市場2024年4月16日

2024年04月16日
(コラム執筆時間:19時05分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円152.50~155.00
ユーロ円162.80~164.80
ユーロドル1.0550~1.0730
豪ドル円98.00~100.00
相場状況の振り返りと今後の展開予想

市場の関心は政府日銀による介入操作に集まっているが、世界情勢を取り巻く環境としては、中国経済のデフォルト懸念、中東情勢の深刻化などを踏まえて、リスク回避のドル買いが顕著になっている。そして米国株式市場ではここ最近の経済指標改善にもかかわらず、利下げ観測が後ズレしたこともあり、NYダウは4月以降2,000ドル強下落、そして日経平均株価も前日比761円安と大幅下落するなど、先の4万円台で上値の重さが意識されており、為替相場以上に反応している。そんな中、明日から米国で行われるG20(20カ国・地域の財務相・中央銀行総裁会議)を前に、鈴木財務相は為替について議題にならなくとも話題にはなると述べ、必要に応じて日本の立場を伝える考えを示しているが、相対的にはトーンダウンした嫌いもあり、実弾投入があったとしてもG20以降との見方が有力視されている。また潜在的にはドル円155円前後は円安の許容範囲との見方も台頭しており、安易にどちらにも仕掛けづらい相場環境に直面している。引き続き、通常よりもレンジ幅を拡大し、少なめのナンピン売買が無難であろう。

一方、ドル円は政府日銀の介入姿勢次第でもあり、総じて155円を前に身動きが取りづらい相場環境にある。基本的には日銀の実弾投入を見極めてからの始動が得策であり、引き続き、レンジ幅ドル円152.50~155.00円まで拡大し、同レベル前後からナンピン売買が得策であろう。

他方、ユーロドルは米欧金利差拡大を背景に戻りの売りが優先されており、徐々に1.07台における上値の重さが意識されている。ただ米債券利回りの上昇余地も少なく、拙速的な下値トライは慎重になっている。引き続き、レンジ幅1.0550~1.0730を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、152円台半ば前後ら押し目買いと共に、155円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルも同様に、1.05台半ば前後から押し目買いと共に、1.07台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、政府日銀の介入警戒もあり、輸出企業はドル円155円前後に売りが集約されている模様。一方、輸入企業は介入期待を背景に、152円台半ば前後から少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、調整色を強めている。現状では今朝と同様に、ユーロドル1.05台半ば前後から押し目買いと共に、1.07台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円152円台半ば前後ではロング、155円台ではショートをイメージし、ユーロ円は163円割れから押し目買いと共に、164円台後半からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は98円前後から押し目買いと共に、100円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.70155.50
ユーロ円162.30165.30
ユーロドル1.05001.0780
豪ドル円97.50100.50

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.70155.50
ユーロ円162.30165.30
ユーロドル1.05001.0780
豪ドル円97.50100.50
現在のポジション
ドル円ショート50,000.☆154.40(SL155.00買い)
前日のSL実行ポジション
ドル円ショート50,000☆▼153.70(SL154.30買い)-¥30,000
2024年4月収支経過(01~16日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円-¥85,000-¥30,000
ユーロ円+¥60,000+¥75,000
ユーロドル-¥41,000(-$250)
豪ドル円+¥55,000+¥45,000
前日の売買 東京市場
ドル円売り50,000☆153.70(SL154.30買い)
ユーロ円売り50,000★△164.00(162.50ロングカバー)+¥75,000
豪ドル円売り50,000★△99.70(98.80ロングカバー)+¥45,000
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り50,000☆154.40(SL155.00買い)
ドル円買い50,000152.30
ユーロ円売り50,000164.70(SL165.20買い)
ユーロ円買い50,000162.00(SL162.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0780(SL1.0830買い)
ユーロドル買い50,0001.0550(SL1.0500売り)
豪ドル円売り50,000100.30(SL100.80買い)
豪ドル円買い50,00098.00(SL97.50売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000155.00(SL155.50買い)
ドル円買い50,000153.00
ユーロ円売り50,000164.80(SL165.30買い)
ユーロ円買い50,000162.80(SL162.30売り)
ユーロドル売り50,0001.0730(SL1.0780買い)
ユーロドル買い50,0001.0550(SL1.0500売り)
豪ドル円売り50,000100.00(SL100.50買い)
豪ドル円買い50,00098.00(SL97.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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