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為替モーニング東京市場2024年5月8日

2024年05月08日
(コラム執筆時間:09時14分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円153.50~155.30
ユーロ円165.50~167.00
ユーロドル1.0680~1.0830
豪ドル円101.00~102.50
相場状況の振り返りと今後の展開予想

先日に引き続き、イエレン米財務長官が介入は稀であるべきと言及。そしてカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が場合によっては利上げの可能性まで言及し、6月FOMCで公表される金利見通しにて年内2回以上の利下げは予想していないと述べている。そんな中、神田財務官が市場の動きが秩序だったものであれば介入の必要はないと発言するなど、これまでの介入効果を損なう様な曖昧な発言をしており、市場は困惑度を深めていると言わざるを得ない。とは言え、政府日銀が円安対策に乗り出していることは間違いなく、過度な円安期待は自重局面に差し掛かっている。いずれにしても日米欧の政策方針に不確実性がある限り、安易にどちらにも仕掛けづらいだけに、当面、要人発言に一喜一憂せず、レンジ幅を拡大しながら、相場の動意を待っての始動が得策であろう。

一方、ドル円は政府日銀の介入警戒を踏まえて拙速的な上値トライは慎重になっているが、節目の155円台が達成されれば日銀の介入操作も水泡に帰す可能性もあるだけに、引き続きレンジ幅ドル円153.50~155.30円を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは米ドル主導の展開ではあるが、市場はECBの6月利下げを織り込み始めており、短期金融市場では年内3回の利下げがコンセンサスとなっているなど、依然として戻り売りが優勢となっている。引き続きレンジ幅1.0680~1.0830を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、153円台半ば前後から押し目買いと共に、155円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.07割れから押し目買いと共に、1.08台以上からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は昨日と同様にドル円155円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業も同様に153円台半ば前後から少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、戻り売りを優先している。現状ではユーロドル1.07割れから押し目買いと共に、1.08台以上からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円153円台半ば前後ではロング、155円台ではショートをイメージし、ユーロ円は165円台半ば前後から押し目買いと共に、167円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は101円前後から押し目買いと共に、102円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円153.00155.80
ユーロ円165.00167.50
ユーロドル1.06301.0880
豪ドル円100.50103.00

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円153.00155.80
ユーロ円165.00167.50
ユーロドル1.06301.0880
豪ドル円100.50103.00
現在のポジション
ドル円ショート50,000☆154.50(SL155.30買い)
2024年5月収支経過 (01~08日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥150,000
ユーロ円+¥100,000
ユーロドル
豪ドル円+¥155,000+¥80,000
前日の売買 東京市場
ドル円売り50,000☆154.50(SL155.10買い)
豪ドル円売り50,000★△102.10(100.50ロングカバー)+¥80,000
前日の売買&予定 海外市場
出来ず Nothing done
ドル円売り50,000155.00(SL155.50買い)
ドル円買い50,000153.50
ユーロ円売り50,000167.00(SL167.50買い)
ユーロ円買い50,000165.00(SL164.50売り)
ユーロドル売り50,0001.0830(SL1.0880買い)
ユーロドル買い50,0001.0680(SL1.0630売り)
豪ドル円売り50,000102.50(SL103.00買い)
豪ドル円買い50,000100.50(SL100.00売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000155.30(SL155.80買い)
ドル円買い50,000153.50
ユーロ円売り50,000167.00(SL167.50買い)
ユーロ円買い50,000165.50(SL165.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0830(SL1.0880買い)
ユーロドル買い50,0001.0680(SL1.0630売り)
豪ドル円売り50,000102.50(SL103.00買い)
豪ドル円買い50,000101.00(SL100.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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