前週までとは、流れが一変しました。
予想を下回る米CPI/PPIにて「米インフレ鈍化」への意識が高まると、弱めとなった新規失業保険申請件数にて「雇用環境軟化」も意識されたからです。
このため「米利上げ打ち止め」との思惑が先行する格好となり、マーケットでは“巻き戻し”が目立ちました。
こうして“1990年7月以来(22/10/21高値:151.952円)”を窺っていたドル円は、一気に“149円前半(安値は149.186円)”へと押し戻されていきました。
もっとも「米利上げ打ち止め」は急速に織り込みつつあるものの、それで「米利下げ前倒し」につながっているわけではありません。
またFRB要人発言は相変わらず“慎重姿勢”を繰り返していますので、“タカ派寄り(思ったほどハト派ではない)”と捉えられる可能性も残っています。
そうなると「マーケットとの思惑の乖離」が意識されやすく、時間の経過とともに表面化してもおかしくないところでもあります。
何より円に目を転じると、「日銀緩和策修正への道筋」は全く見えていないというのが実状といえます。
そうなると“ドル売り”は目立っても、それが“円買い”に波及するかは微妙といわざるを得ない…?
今週23日には「日米休場(勤労感謝&感謝祭)」となるだけに、“利益確定売り(ポジション調整)”がもう一段進行する可能性は否めないところです。
それでも“頭打ち→反落”と見るのはあまりにも早計…。
“上値の重さ”を意識しつつも、“下値は堅い”を継続しながら、“ストップロス”という嵐が過ぎ去るのを待ちたいところです。
《12:15》
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