“151円前半~半ば”における膠着を経て、週央27日には“約34年ぶり高値(151.964円)”へと駆け上がる場面が見られました。
キッカケは“タカ派”として知られる田村日銀審議委員の『当面は緩和的な金融環境が継続する』と見られますが、しかし“152円台”に届くことはありませんでした。
神田財務官・鈴木財務相による「円安けん制発言(いわゆる口先介入)」が相次ぐ中、「財務省・金融庁・日銀による三者会合開催」と報じられたからです。
これが「実弾介入」への警戒感を高め、“円売り”にはブレーキがかかりました。
一方でこちらも“タカ派”としてさられるウォラーFRB理事より、『利下げを急ぐ必要はない』とのコメントが発せられました。
その後もボスティック・アトランタ連銀総裁、さらに週末にはパウエルFRB議長からも同様の発言が飛び出すなど、“米利下げ時期後ズレ→ドル買い”との思惑は継続しています。
こうして“上値の重さ”と”下値の堅さ”に挟まれたドル円は、前記“151円前半~半ば”を中心とした膠着から抜け出すことなく、そのまま期末・年度末の取引を終えています。
このため“同様の展開”を想定せざるを得ませんが、ただ今週は主だった米経済指標が目白押しというスケジュールになります。
特に週末には「米雇用統計」が予定されているだけに、「それに向けた前哨戦」を背景にして“一喜一憂”する展開も否めないところ…?
一方で「円買い介入」への警戒感は根強いものの、「口先介入」の影響度は低下しつつあります。
このため「実弾介入」が上値を押さえる肝ということになりますが、当該水準にて実施するのはハードルが高いとの見方も…?
“円売り”にはブレーキがかかっているものの、“ドル買い”は逆に加速している印象があります。
そしてそのブレーキをかけている要因にほころびが見られるようなことでもあれば…?
現時点ではまだ「上値は重いが、下値も堅い」を想定も、少なくとも「リスクは下ではなく上」との認識を持ちながら、ことの成り行きを見極めたいところです。
《11:50》
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