「米利下げ時期後ズレ VS 円買い介入」という思惑の狭間にて、ドル円は“膠着”を強いられ続けています。
5日には『日銀、物価目標達成の確度高まれば追加利上げ検討』との一部報道にて“151円割れ(安値は150.801円)”へ押し下げられる場面も見られましたが、基本的には“151円半ば~後半”での揺れ動きに終始しているのが実状といえます。
ただ注目の「米雇用統計」では、“米労働環境の底堅さ”が改めて示されました。
FRBメンバーからも“タカ派寄り”な発言が相次いでいるだけに、「米利下げ時期後ズレ」への思惑はさらに増しています。
一方でこの往く手を遮っているのが「円買い介入」への警戒感ということになりますが、「口先介入」に関しては“賞味期限切れ”の印象が否めないところです。
そうなると「実弾介入しか手がない」ということになりますが、現在の動きは“投機的”であるのも事実ではあるものの、“ファンダメンタルズに沿った”と見るのが妥当な状況でもあります。
このため“過熱感”はそれほどでもなく、そうした中では“効果は薄い”と見るのが妥当なところ…?
“円売り”という現在の流れを変えるには、しっかりした材料に基づいて“円買い”に転換するか?、そうでなければ“ドル売り”にするしかありません。
しかし「日銀利上げ」の道筋が遅々として進まない以上、前者は期待薄といわざるを得ません。
一方で「米利下げ時期後ズレ」が意識されているということは、後者は逆に“ドル買い(戻し)”に意識が向きがちです。
それらが反転するまでの“時間稼ぎ”といった考え方もありますが、そちらの方が“流れに逆らっている”というのが実状でもあります。
今週は「米インフレ指標」が目白押しですので、それまでは“動きづらい(様子見)”といえそうです。
そしてあくまでその結果次第ということになりますが、そこで“ドル買い”がもう一段進行するようなことがあると、いよいよ「“152円”の壁、決壊」という事態に発展しかねないということは、頭の片隅に残しておきたいところです。
《11:55》
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